トッテナムがFAカップで苦戦、ポステコグルー体制に新たな試練
トッテナム、FAカップでの苦戦とヴェルナーの現状を考察
トッテナム・ホットスパーは、FAカップ3回戦でナショナルリーグ(5部相当)のタムワースと対戦し、延長戦の末に3-0で勝利を収めました。この試合は、アンジェ・ポステコグルー監督が率いるチームにとって特別な意味を持つ一戦となりました。というのも、90分間をスコアレスで終えたのは、ポステコグルー体制下では初めての出来事であり、トッテナムにとってもおよそ1年10カ月ぶりのことだったからです。
試合の序盤からトッテナムはボールを支配し、イングランド代表MFジェームズ・マディソンを中心とした攻撃でゴールを狙いました。しかし、決定機をものにすることができず、試合は延長戦に突入しました。延長戦では、オウンゴールとスウェーデン代表MFデヤン・クルゼフスキ、ウェールズ代表FWブレナン・ジョンソンのゴールにより、最終的に3-0で勝利しました。
この試合から見えてくるのは、ポステコグルー監督の攻撃的なスタイルが、90分間の試合で結果を出すことができなかったという点です。彼の指揮するチームは、得点数と失点数が多いことで知られていますが、今回の試合ではそのスタイルの一部が影を潜めた格好となりました。こうした試合展開は、トッテナムが今後さらなる戦術的な柔軟性を求められることを示唆しています。
トッテナムにとって、ヴェルナーの状況は頭痛の種となっており、一部報道ではレンタル契約の打ち切りも噂されています。しかし、ポステコグルー監督は「これ以上選手を失いたくない」として、現段階での放出に否定的な姿勢を示しています。これには、チーム内での負傷者の増加が背景にあります。ロドリゴ・ベンタンクールの負傷を受け、ファーストチームの選手が11人欠場している現状では、戦力の維持が最優先課題となっているようです。
[伊藤 彩花]