MLB移籍を狙う佐々木朗希選手、ドジャースの戦略とは?
MLB移籍を目指す佐々木朗希選手を巡るドジャースの戦略
佐々木朗希選手と「25歳ルール」
佐々木選手は、「25歳ルール」に該当するため、MLBドラフトの対象外のアマチュア選手と同じく、マイナー契約しか結べません。このルールにより、各球団は「国際ボーナスプール」と呼ばれる予算の範囲内で契約を結ぶことが求められます。2025年度のボーナスプールは、ブルージェイズとパドレスが630万ドルであるのに対し、ドジャースは510万ドルと少なめです。このため、ドジャースはトレードを通じて、ボーナスプールの増額を図る可能性があるのです。
過去の成功例とドジャースの戦略
過去には、大谷翔平選手がエンゼルスに移籍する際、エンゼルスが有望株をトレードに出してボーナスプールを増やした例があります。ドジャースも昨オフに同様の戦略を取ったことがあり、今回もその成功体験をもとに動きを見せています。ボーナスプールは25万ドル単位で取引可能で、チームは最大で当初割り当ての60%を追加で取得することができます。これにより、ドジャースはさらに300万ドル以上を追加できる可能性があります。
しかし、佐々木選手の主な動機はお金ではないとされており、この戦略が功を奏するかは不透明です。それでも、ドジャースがこのような積極的な動きを見せる理由は、その魅力的な才能にあります。彼の160キロを超える速球や鋭い変化球は、MLBでもトップクラスの投手として評価されています。ドジャースとしては、佐々木選手を獲得できれば、チームの先発ローテーションを強化し、さらなる飛躍を目指すことができます。
国際選手契約市場の動向
佐々木選手の移籍を巡る動きは、国際選手契約市場にも影響を及ぼしています。MLBでは1月15日から国際アマチュア選手との契約が解禁され、MLB公式サイトによれば、ランキング上位の選手たちの契約が続々と決まっています。特に、ドミニカ共和国出身のホスアル・デ・ヘスス・ゴンザレス選手やエリアン・ペーニャ選手などが高額な契約金で合意しており、国際市場の競争が激化しています。
[伊藤 彩花]