エンタメ
2025年01月18日 16時11分

坂東龍汰、初主演映画『君の忘れ方』で見せたグリーフケアの一面

坂東龍汰、初主演映画『君の忘れ方』で見せた新たな一面

坂東龍汰さんが映画『君の忘れ方』で初の単独主演を果たしました。この作品は、彼にとって特別な意味を持つものとなっています。舞台挨拶で語った坂東さんの言葉からは、彼がこの役にどれほど深く関わり、またどのように自身の人生経験を反映させたのかが伝わってきます。

坂東龍汰の役柄と自身の経験のリンク

映画『君の忘れ方』は、大切な人を失った悲しみから立ち直る過程を描いたヒューマンドラマです。坂東さんが演じた森下昴は、結婚を控えた恋人を交通事故で失うという悲劇に見舞われます。この役は、坂東さん自身が3歳の時に母親を交通事故で亡くした経験と重なります。そのため、彼はこの役を運命的なものと感じたと語っています。

坂東さんは、「撮影中は、昴と同じように僕自身もメンタルが落ちるときも上がるときもありました」と語り、役と自身の感情が深くリンクしていたことを明かしました。彼がこの作品を通じて経験した感情の波は、演技にリアリティを与え、観客に強い印象を残すものとなったようです。

共演者との絆と支え合い

映画『君の忘れ方』で共演した南果歩さんとの関係も、坂東さんにとって非常に大切なものでした。南さんは、坂東さんの母親役を演じ、撮影の合間に互いの人生について語り合いました。南さんは坂東さんに手紙を送り、「あなたの明るさ、人懐っこさは、悲しみの力からきているのではないかと思いました」と述べています。これに対し、坂東さんは「南さんの言葉がなかったら、最後まで演じきれなかったかなと思います」と涙ながらに感謝の気持ちを表しました。

このような共演者との絆は、作品に深みを与える要素であり、坂東さんの演技にさらなる説得力をもたらしました。

映画が描く「グリーフケア」の重要性

『君の忘れ方』は、悲しみから立ち直るプロセスを「グリーフケア」という視点から描いています。グリーフケアとは、愛する人を失った人々がその悲しみを乗り越えるために必要なサポートを提供することです。この映画では、主人公の森下昴が婚約者を失った後、母親と共に故郷へ戻り、心の傷を癒す過程が描かれています。

この過程で、昴が経験する「不思議な体験」は、彼自身の再生を促す重要なカタリストとなります。これは、観客に対しても、失ったものに対する新たな視点を提供し、自分自身を見つめ直すきっかけを与えるかもしれません。

坂東龍汰の今後の展望

坂東龍汰さんは、今回の初主演を通じて新たなステージに立ったといえるでしょう。彼が演じた森下昴のように、これからも様々な役柄に挑戦し続けることで、さらに多くの観客に感動を届けてくれることでしょう。

[鈴木 美咲]

タグ
#グリーフケア
#君の忘れ方
#坂東龍汰