伊藤英明、宮沢りえの写真集が俳優人生の始まりだったと語る
伊藤英明が語る俳優への道とアイドル的存在
俳優の伊藤英明さん(49)が出演したTOKYO MXの番組「サバンナ高橋の、サウナの神さま」で、彼の俳優としての旅路に影響を与えた出来事や人物について語りました。彼が俳優を目指すきっかけとなったのは、1991年に発売された宮沢りえさんのヌード写真集「Santa Fe」でした。この写真集は当時大きな話題を呼び、多くの人々に衝撃を与えましたが、伊藤さんにとってもそのインパクトは計り知れないものでした。
彼は高校生時代に宮沢さんの写真集の新聞広告を見た瞬間、自転車から崩れ落ち、ショックで3日間学校を休んだと振り返ります。この衝撃の経験が、彼が俳優を志す契機となりました。それだけでなく、宮沢さんが主演した映画「ぼくらの七日間戦争2」への強い思い入れがあり、彼はオーディションに応募しました。しかし、その応募は「東京近郊在住」の条件に合わず、結果は叶わなかったと語りました。
伊藤さんは俳優としてのキャリアをスタートさせるため、1993年に「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に応募しました。このコンテストで準グランプリを受賞し、芸能界への扉を開いたのです。彼の同級生とともに応募したものの、受賞したのは伊藤さんだけという結果に、「それで僕だけ受かっちゃった」と当時を振り返ります。
尊敬する俳優、岡田准一との共演
伊藤さんが尊敬する俳優として名前を挙げたのは、5歳年下の岡田准一さんです。二人は2021年公開の映画「燃えよ剣」で共演しました。伊藤さんは岡田さんについて「物凄いストイックな人」と表現し、その学ぶ姿勢や現場での責任感に深く感銘を受けたと語ります。岡田さんは、役作りに対する追求心が強く、自らカメラや照明についても学んでいるそうです。伊藤さんは「年齢の問題じゃなく人間としても俳優としても尊敬できる人」と語り、そのリーダーシップや知識の深さに敬意を表しています。
病気との闘いと俳優への憧れ
伊藤さんは子供の頃、慢性腎炎を患い、3年間近くの入退院を繰り返しました。小学校時代はほとんど通学できず、同級生たちから「新しい子」として扱われることが多かったそうです。彼はその状況を「友達感が全然違った」と振り返り、一番辛かったのは、病状の数値に一喜一憂する両親を見ることだったと語ります。
母親の献身的な看病のおかげで、伊藤さんは12歳の頃に完治しました。母親の観察から扁桃腺が腎臓に影響を与えている可能性が指摘され、医師が扁桃腺を切除したことで病状が改善したのです。この経験を経て、彼は入院中に見たテレビの俳優たちに憧れを抱くようになりました。特に、西田敏行さんの演技に魅了され、「こういうことやりたい」と思うようになったといいます。このように、伊藤さんの俳優への道は、病気や偶然の出会いから生まれた夢に支えられていました。
伊藤英明さんの俳優人生は、宮沢りえさんの写真集という意外なきっかけから始まり、慢性腎炎という試練を乗り越えた経験によって形作られました。彼の語るストーリーは、夢を追い続ける力や、影響を受けた人々への感謝を感じさせます。それはまた、俳優という職業がもたらす無限の可能性と、そこに至るまでの多様な道のりを示唆しているのかもしれません。
[中村 翔平]