高畑充希と清水美依紗が声で挑む『ウィキッド』日本語吹替版、3月7日公開
映画『ウィキッド ふたりの魔女』の日本語吹替版が、いよいよ3月7日に公開されます。この話題作でエルファバ役を務めるのは高畑充希さん、そしてグリンダ役には清水美依紗さんがキャスティングされました。二人のキャスティングは、ミュージカルファンはもちろん、映画ファンの間でも大きな期待を集めています。
『ウィキッド』は、L.フランク・ボームの『オズの魔法使い』の前日譚として描かれるミュージカルで、エルファバとグリンダという二人の魔女の友情と葛藤を中心に展開されます。このミュージカルは、ブロードウェイで長年にわたり愛され続けている作品であり、映画化されること自体が大きなニュースとなりました。
高畑充希がエルファバ役に込めた情熱
高畑充希さんは、日本国内外で数々の舞台や映画に出演し、その多才な演技力で知られています。彼女は「小さい頃からミュージカルオタクで、日本だけでなくニューヨークでも『ウィキッド』を観てきた」と語り、エルファバを演じることが長年の夢だったとしています。彼女の熱意は、映画公開の知らせを受けた瞬間にオーディションに挑戦するという行動力にも表れています。
高畑さんは今回の吹替で、シンシア・エリヴォが演じるエルファバの表現力に負けない演技を目指しました。彼女は「シンシアの繊細かつパワフルなお芝居と歌の表現に少しでも近づけたいと思って挑んだ」とし、楽曲の難しさや、エリヴォの口の動きに合わせることの難しさについても言及しています。しかし、その挑戦は「何回観てもとても興奮できる映像ばかりだった」と振り返り、充実感を感じているようです。
清水美依紗がグリンダ役で見せた新たな一面
一方で、グリンダ役を務める清水美依紗さんは、アリアナ・グランデの大ファンであることを公言しており、彼女が出演する作品で声を当てることができる喜びを語っています。清水さんは、ニューヨーク・アカデミー・ミュージカル・シアターに留学した経験を持ち、ミュージカル『ビートルジュース』『レ・ミゼラブル』などに出演してきた実力派です。
清水さんは、声だけで演技する吹替の難しさに加え、アリアナ・グランデが持つ特徴的な歌唱スタイルを再現するプレッシャーも抱えていました。それでも、彼女は「声だけで演じる楽しさや、自分の声の新しい発見もあり、凄く良い経験になりました」と語り、前向きにこの役に取り組んでいます。
吹替版がもたらす新たな視聴体験
この日本語吹替版の制作には、演技や歌唱のプロが多数参加しており、作品のクオリティを高めています。台詞演出は三間雅文氏が手掛け、音楽プロデューサーには蔦谷好位置氏が参加するなど、豪華な制作陣が集結しました。高畑さんと清水さんの歌唱シーンは、彼女たちのキャラクターへの深い理解と情熱が感じられるものとなっており、視聴者にとって新たな『ウィキッド』の体験を提供するでしょう。
『ウィキッド ふたりの魔女』の日本語吹替版は、ミュージカルファンのみならず、初めて作品に触れる方々にとっても楽しめるエンターテインメントとなっています。エルファバとグリンダの友情を描いたこの物語は、幅広い世代の心に響くことでしょう。映画館で彼女たちの声と音楽を体感することで、新たな感動が生まれるに違いありません。
[山本 菜々子]