スポーツ
2025年01月23日 12時11分

バイエルン、CLで3連敗。守備の脆さが浮き彫りに

CLリーグフェーズで3敗目のバイエルン、守備の脆弱性が浮き彫りに

UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のリーグフェーズ第7節で、バイエルン・ミュンヘンはフェイエノールトに0-3で敗れました。バイエルンにとってこの敗戦は、アストン・ヴィラ戦(0-1)、バルセロナ戦(1-4)に続く3敗目となります。これらの試合には共通の問題がありました。それは、ハイラインの裏のスペースを突かれて失点を重ねている点です。

今回の試合でも、バイエルンは序盤からボールを支配する時間が続いていましたが、21分にフェイエノールトのサンティアゴ・ヒメネスによるカウンター攻撃で先制点を許しました。この場面で、センターバックのキム・ミンジェがロングボールの目測を誤り、ヒメネスに抜け出されてしまったのです。このミスにより、ヒメネスは1対1の場面を作り出し、冷静にゴールを決めました。

この試合でのキム・ミンジェのプレーは、ドイツメディアから厳しい評価を受けました。彼は62分に途中交代となり、ドイツ紙『Bild』では最低評価の6点が付けられました。特に、1失点目の際のミスが致命的だったと指摘されています。彼は序盤の15分間でヘディングによって危ない場面を2回しのいだものの、それ以降はチームにとっての弱点となってしまったと評価されています。

フェイエノールトの強固な守備と上田綺世の復活

一方で、フェイエノールトはバイエルンの猛攻をしのぎ切り、カウンターを効果的に活用し勝利を収めました。バイエルンがボールを握り、攻撃を仕掛ける中で、フェイエノールトは守備を固め、鋭いカウンターを狙いました。特に前半アディショナルタイムには、バイエルンのミスをつかんでPKを獲得し、ヒメネスがこれを冷静に決めて2-0としました。

後半に入っても、バイエルンはフェイエノールトの守備を崩せずにいると、89分に途中出場の上田綺世がカウンター攻撃から3点目を決めました。上田はこれがCL2戦連続ゴールとなり、長期離脱を乗り越えた復活弾でもありました。彼のゴールにより、フェイエノールトはバイエルンを撃破し、リーグフェーズ24位以上を確定させ、プレーオフ進出権を確保しました。

バイエルンの守備陣に求められる改善

バイエルンの守備陣は、ここ数試合でハイラインの裏を突かれる形で失点を重ねており、これが上位進出を妨げる大きな要因となっています。キム・ミンジェをはじめとするセンターバック陣には、ロングボールへの対応や、相手のカウンター攻撃に対する守備意識の向上が求められています。

UEFAチャンピオンズリーグのようなトップレベルの舞台では、わずかなミスが試合の結果に大きく影響します。バイエルンは、これまでの敗戦から学び、守備の修正を行うことが急務です。特に、ハイラインの採用にはリスクが伴うため、そのリスクを最小限に抑えるための戦術的な工夫が必要です。

バイエルンのヴァンサン・コンパニ監督には、守備陣の安定化に向けた具体的なプランの構築と、選手たちのモチベーションを高める指導力が求められています。特に、キム・ミンジェのような新加入選手の適応を促し、チーム全体のディフェンシブユニットとしての一体感を高めることが重要です。

[田中 誠]

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