エンタメ
2025年01月25日 18時10分

異世界転生新喜劇と声優が織り成す新舞台、赤坂で開幕!

異世界転生新喜劇と声優の融合が生み出す新たな舞台芸術

吉本新喜劇と人気声優が多数所属するアクロスエンタテインメントとのコラボレーションが、東京・赤坂の草月ホールで幕を開けました。この異色の組み合わせが一体どのような化学反応を生み出すのか、多くのファンが期待を寄せる中、その初日の公演は大盛況でした。公演タイトルは『とある神様に異世界転送させられた新喜劇座員が、オタク知識(スキル)を振りかざし、無双するみたいです。』という長いものですが、その内容もまたユニークです。

吉本新喜劇の岡田直子が企画したこの公演には、声優の仲村宗悟、金田朋子、内田彩が参加。新喜劇の座員である島田珠代や川畑泰史も出演し、異世界転生という流行のテーマを新喜劇流にアレンジした作品に仕上がっています。声優陣はそれぞれが持つキャラクター性を活かし、独特の世界観を舞台上で表現。特に仲村宗悟は、新喜劇の手法に感銘を受けたと語り、「笑いに貪欲な人たちがめちゃめちゃかっこいい」とその印象を振り返りました。

舞台裏での苦労と感動

この公演に向けての準備は、通常の新喜劇よりも長い2日間のけいこが行われました。新喜劇では異例の長さであるこの稽古期間に、声優たちは普段とは異なる環境での演技に挑戦。仲村は「2日間が不安過ぎて僕らは、もう1日勝手に増やしたんですから」と冗談交じりに語り、声優業との違いを感じつつも、舞台上での即興性を学ぶ貴重な機会としたようです。

一方、島田珠代は仲村宗悟とのキスシーンを熱望していましたが、台本にそのシーンはなく、残念がる場面も。しかし、彼女はそのユーモアを活かし、「珠代はどんどん転生していきます」と観客を巻き込んでのアドリブで笑いを誘いました。これもまた新喜劇ならではのライブ感のひとつでしょう。

新喜劇と声優が共鳴する舞台

このコラボレーションは、単なる異業種交流にとどまらず、新たなエンターテインメントの形を模索する試みでもあります。声優というジャンルは、アニメやゲームの枠を超えて、広く人々の心をつかんでいます。そして、その声優が実際の舞台で演じることで、声だけではない魅力を観客に届けることができるのです。

岡田直子は「お客様が新喜劇をちゃんと受け入れてくださった」と語り、初日の成功に安堵の表情を見せました。舞台という生の場で、観客の反応を肌で感じることができるのは、配信や録音では味わえない特別な経験です。声優の内田彩も「iPadでどこやっているのかわからなくなっていた」と稽古中のエピソードを披露し、舞台特有の戸惑いもあったようですが、その分、演技に対する情熱を観客に伝えることができたのでしょう。

この公演は、笑いと感動が融合した新しい舞台芸術の一例です。異世界転生というテーマは、現代のポップカルチャーにおいて非常に人気がありますが、それを新喜劇流に再解釈することで、さらに広がりを見せています。声優と新喜劇が手を組むことにより、それぞれのジャンルのファンが新しい視点でエンターテインメントを楽しむことができるのです。

[松本 亮太]

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