経済
2024年12月01日 12時16分

マセラティ「GT2ストラダーレ」日本初公開!公道を駆けるレーシングカーが話題に

マセラティ、GT2ストラダーレを日本初公開:公道を駆け巡るレーシングカーの誕生

2024年12月1日、マセラティ ジャパンは最新のスポーツモデル「GT2ストラダーレ」を日本で初めて公開しました。このモデルは、GTレースに復帰するために開発された「GT2」と、マセラティのフラッグシップモデル「MC20」を融合させたもので、いわば公道を走ることができるレーシングカーです。デリバリーは2025年後半を予定しており、価格はまだ未定ですが、過去のモデルから推測すると、6000万円を超える可能性が高いと言われています。

GT2ストラダーレ:レーシングカーとロードカーの完璧な融合

「ストラダーレ(Stradale)」はイタリア語で「公道」を意味し、このモデル名が示す通り、GT2ストラダーレはレーシングカーのパフォーマンスを公道で楽しめるように設計されています。GT2の高いスポーツ性能を受け継ぎつつ、MC20の上質な技術とスタイリングを兼ね備えたこの車は、どのようなコンディションでも理想的なドライビング体験を提供します。

スタイリングはGT2やMC20と共通する部分もありますが、前方に拡大されたエアインテークや、カーボン製のエアベント、スワンネックタイプのリアウイングなど、独自のレーシングスタイルが強調されています。これにより、GT2ストラダーレは見る者を一瞬で魅了するデザインとなっています。

エンジンとパフォーマンス:公道を駆けるスーパーエンジン

GT2ストラダーレの心臓部には、ネットゥーノと呼ばれる3.0L V6ツインターボエンジンが搭載されています。このエンジンは最高出力640ps、最大トルク720Nmを発生し、MC20よりも10psの出力アップを実現しています。さらに、軽量化されたボディにより、0-100km/h加速は2.8秒、最高速度は324km/hに達します。これは、マクラーレン750Sやフェラーリ296 GTBといったライバルに匹敵する性能です。

一方、GT2ストラダーレのエンジン性能は単なる数字以上のものを提供します。レーシングチームによって開発されたこのモデルは、サーキット走行に耐えうる冷却性能と吸気性能を備えており、+10psという控えめな出力向上がプロフェッショナルのこだわりを感じさせます。

軽量化とエアロダイナミクス:風を切るための設計

GT2ストラダーレは、MC20よりも60kg軽量化されており、その多くがバネ下重量であることが特徴です。特に、ホイールとブレーキシステムでの軽量化は、サーキット走行におけるハンドリングの向上に大きく寄与しています。また、空力性能を高めるために再設計されたリアディフューザーや大型リアウイングは、280km/h時に最大500kgものダウンフォースを生み出し、コーナリングスピードを飛躍的に向上させています。

これにより、GT2ストラダーレは公道でもサーキットでも、その圧倒的なパフォーマンスを発揮します。言い換えれば、この車はまるで風を切るように走るために設計されたのです。

インテリアと快適性:レーシングの感動を日常に

GT2ストラダーレのインテリアは、レーシングカーのスピリットをそのままに、日常の快適性も兼ね備えています。サベルトと共同開発されたモノコックシートや新たにデザインされたセンターコンソールには、セレクターやドライブモード切り換えスイッチが備わっています。さらに、ステアリングホイールにはシフトアップのタイミングを表示するインジケーターも搭載されています。

これらの機能により、GT2ストラダーレはドライバーに最適なフィードバックを提供し、レーシングカーのような感動を日常のドライブでも体験できるようになっています。

さらに、ADAS(先進運転支援システム)やパーキングセンサーといった現代車には欠かせない安全機能も充実しています。このように、GT2ストラダーレは単なる高性能車以上に、日常生活でも使いやすいオールラウンドなスーパーカーとしての魅力を持っています。

GT2ストラダーレの登場は、マセラティの新時代を象徴する出来事です。このモデルが持つレーシングカーのDNAと、公道での実用性の融合は、自動車業界における新たな基準を打ち立てるでしょう。顧客にとっては、日常の道路でレーシングカーのスリルを味わえるという、これまでにない体験を提供することになります。

マセラティGT2ストラダーレは、単なる車を超えたアートのような存在です。価格は高額かもしれませんが、その価値は価格以上に感じられるでしょう。これからのマセラティの展開が非常に楽しみですし、GT2ストラダーレの登場がどのように市場に影響を与えるのか、今後も注目が集まります。

[鈴木 美咲]