HiHi Jets井上瑞稀が舞台『W3 ワンダースリー』で手塚治虫の未来を演じる!
HiHi Jetsの井上瑞稀が舞台『W3 ワンダースリー』で手塚治虫の世界へ飛び込む
1960年代の日本、手塚治虫が創り出した未来を思索するSFマンガ『W3(ワンダースリー)』が、再び息を吹き返します。2025年、東京と兵庫で上演される舞台化作品では、HiHi Jetsの井上瑞稀が主人公の少年・星真一を演じます。この舞台は、手塚治虫が描いた未来への問いを、現代の私たちに再び問いかける挑戦です。
手塚治虫の時代を超えたメッセージ
『W3』は、地球の偵察にやってきた三人の宇宙人と少年・星真一が、未来のために何を成すべきかを模索する物語です。手塚治虫が1965年に発表したこの作品は、当時から地球環境や平和についてのメッセージを内包していました。時代を超えて再び舞台化される理由は、そのメッセージが現代社会においてもなお重要であり続けているからです。
制作を手掛けるウォーリー木下は、以前にノンバーバルパフォーマンスとして『W3』を上演した経験を持ちます。今回は言葉の力を存分に活かし、手塚作品の中に込められた哲学を観客に届けたいと語ります。そのシンプルでありながら奥深いテーマ「どうやったら地球上から争いを無くすことができるのか」は、観る人に新たな視点を提供することでしょう。
井上瑞稀と若手俳優陣が挑む新たな舞台
今作では、井上瑞稀が初めて手塚治虫の作品に挑戦します。彼は「漫画という歴史にも触れながら、作品について勉強して頑張っていきたい」と意気込みを語っています。また、星真一の兄・星光一を演じる平間壮一は、手塚作品の持つキャラクターのポップさとストレートなメッセージ性を表現することに意欲を示しています。
さらに、地球の調査に来たワンダースリーを演じる永田崇人、松田るか、相葉裕樹といった若手俳優たちもこの舞台に参加します。彼らは、宇宙人としての役柄を通じて、観客と共に未知の宇宙へと旅をする感覚を共有したいと話しています。
手塚治虫の作品が持つ普遍性の魅力
手塚治虫の作品は、時を超えて多くの人々に愛され続けています。その理由の一つは、彼の作品が単なるエンターテインメントにとどまらず、深いテーマを持ち続けているからでしょう。今回の舞台化作品でも、手塚作品の魅力が色褪せることなく、新たな形で表現されようとしています。彩吹真央や中村まことといった実力派俳優陣も参加し、それぞれが手塚作品への愛を語りつつ、演技に挑む姿が目に浮かびます。
舞台がもたらす新たな視点
舞台というライブアートの特性を活かして、手塚治虫の『W3』は観客に新たな視点を提供します。プロジェクションマッピングや音楽、ダンスといった多様な表現手法が組み合わさることで、観客はまるで宇宙を旅するかのような体験をすることができるでしょう。手塚作品の哲学的テーマを舞台上でどう具現化するのか、観客は期待とともにその瞬間を待っています。
この舞台は、手塚治虫の世界観を新しい形で体現する試みです。観客は、井上瑞稀をはじめとするキャストのエネルギーと、ウォーリー木下の革新性に触れることで、手塚作品の持つ普遍的なメッセージを再認識することができるでしょう。舞台『W3 ワンダースリー』は、まさに現代における新たな問いを観客に投げかける、時代を超えた挑戦です。
[佐藤 健一]