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2024年12月05日 16時12分

ビットコインが10万ドル突破!トランプ旋風が暗号資産界を揺るがす

ビットコイン、トランプ旋風で10万ドルの大台を突破

暗号資産界隈が歓喜に沸く中、ビットコインが史上初めて10万ドル、つまりおよそ1500万円の大台を突破しました。この記録的な高騰の背景には、ドナルド・トランプ氏のアメリカ大統領選勝利があります。彼の「暗号資産の中心地にする」という意欲的なビジョンが、ビットコインの価格を押し上げているのです。

まず、トランプ氏は選挙活動中から「ビットコインと暗号通貨の世界の首都」にアメリカをするという公約を掲げていました。この大胆な宣言は、ビットコインをはじめとする暗号資産に対する規制緩和の期待を煽りました。さらに、米証券取引委員会(SEC)の次期委員長に、暗号資産推進派として知られるポール・アトキンス氏を指名する意向を表明したことは、投資家たちに大きな安心感を与えました。

ポール・アトキンス氏の影響力

ポール・アトキンス氏は、2002年から2008年までSECの委員を務め、2009年にはリスク管理コンサルティング会社パトマック・グローバル・パートナーズを設立しました。彼のクライアントには、銀行、金融、暗号通貨業界などが含まれています。これにより、彼が暗号資産業界に与える影響力は計り知れません。アトキンス氏の起用が明らかになった途端、ビットコインの価格は10万ドルを突破しました。まさに、彼の名前が一種の「通貨」として機能したと言えるでしょう。

FRB議長パウエル氏の発言も追い風に

また、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長も、ビットコインの価値を支持する発言を行いました。彼は「ビットコインは金のようなものだ」と述べ、ビットコインがドルではなく金と競合する資産であることを示唆しました。この発言は、ビットコインを「デジタルゴールド」として位置付ける投資家の間で強い支持を受け、価格の上昇を後押ししました。

トランプ氏のビジョンとアメリカの将来

トランプ氏は、「アメリカをビットコイン超大国にする」という意気込みを見せています。これには、アメリカ政府としてビットコインを戦略的に備蓄する計画も含まれています。もしこのビジョンが現実のものとなれば、アメリカは世界の暗号資産市場において中心的な役割を果たすことになるでしょう。

しかし、この動きがアメリカの金融システムにどのような影響を与えるのか、慎重な分析が求められます。規制緩和が進むことで、暗号資産市場は一層の拡大を迎えるかもしれませんが、一方で市場のボラティリティが増すリスクも考えられます。ビットコインの価格が急騰する一方で、急落する可能性も否めません。

ビットコインの未来と投資家の期待

ビットコインの価格が10万ドルを突破したことは、暗号資産全体にとって重要なマイルストーンです。しかし、これは単に価格の問題だけではなく、暗号資産が金融システムにおいてどのような地位を占めるのかという大きな問いを投げかけています。トランプ氏の政策がどのように実行されるかによって、ビットコインの未来は大きく変わることでしょう。

投資家たちは、トランプ政権のもとで暗号資産がどのように扱われるのか、その具体的な政策を注視しています。今後の動き次第では、ビットコインがさらなる高みへと登る可能性もありますが、政策の失敗や市場の不確実性が強まると、価格の急落もあり得ます。

[鈴木 美咲]

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