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2024年12月06日 07時14分

石川県の地震と日本酒の無形文化遺産登録!地域の絆が未来を照らす

石川県の地震と波浪警報、そして酒造りが無形文化遺産に登録されるまでの背景

6日の朝、石川県能登地方で最大震度1の地震が発生しました。震源の深さは約10km、マグニチュード2.3と推定されています。幸いにも、この地震による津波の心配はありませんでした。地震の影響が最も感じられたのは志賀町で、他の地域ではほとんど振動を感じない程度です。それにしても、朝のコーヒーを飲んでいる時に少しでも揺れると、つい「まだ寝ぼけているのか」と思ってしまうものです。

能登の波浪警報:自然の力を見くびるなかれ

同日、石川県の広範囲にわたる地域で波浪警報が発表されました。金沢市や小松市、輪島市、珠洲市、加賀市などの地域では、高波に対する警戒が呼びかけられました。予想される最大波高は5メートルとされており、能登地方では朝から夕方まで、加賀地方では昼前から夕方にかけて警戒が必要です。波浪警報が出されると、海岸線沿いの住民は常に不安を抱えることになります。海に行く予定だった人たちも、予定を変更せざるを得ない事態です。自然の力を見くびると、思わぬ波に飲み込まれることもあるので、こればかりは慎重にならざるを得ません。

日本酒の伝統が世界に誇る文化遺産に

一方で、石川県の地震や波浪警報のニュースに並んで、日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録されたという喜ばしいニュースも飛び込んできました。日本酒や本格焼酎、泡盛など、古来より受け継がれてきた酒造りの技術が世界的に評価されたのです。この登録は、単に日本文化の誇りだけでなく、経済効果も期待されています。

南米パラグアイで開催中のユネスコ政府間委員会での決議により、日本の酒造りの技術が「社会にとって強い文化的意味を持つ」として高く評価されました。伝統的な酒造りは、地域の祭りや結婚式などの行事に深く根付いており、地域社会の絆を強める役割を果たしています。つまり、酒造りは単なる飲み物の製造を超え、文化としての価値を持っているのです。

酒蔵の喜びと挑戦:次世代へ向けて

また、訪日観光客向けに酒造り体験ツアーや工場見学を提供することで、文化の魅力を伝える努力も続けられています。例えば、長野県佐久市の旅行会社「クラビトステイ」が企画する体験ツアーは、これまで約30カ国、延べ650人が参加し、好評を博しています。これにより、日本酒の文化がますます世界に広がり、担い手の確保にもつながる可能性があります。

地震被災地に希望の光

石川県の地震で被害を受けた地域にも、このユネスコ登録は希望の光となりました。珠洲市の桜田酒造は、地震で蔵が全壊するなど大きなダメージを受けましたが、酒米を救出し、酒造りを続ける決意を新たにしています。自らのなりわいが文化遺産として認められたことは、先人たちの努力が報われた証でもあります。

このように、石川県の地震や波浪警報、そして日本酒の無形文化遺産登録といった一見無関係のように見えるニュースが、実は地域の人々の生活や文化に深く影響を与えています。地震や波のように予測困難な自然の力と、人の手で受け継がれてきた地酒の技術。これらが織りなす日々の中で、地域の絆はますます強くなるのかもしれません。自然と文化、どちらも大切にすることで、未来への道が開かれていくのでしょう。

[伊藤 彩花]

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