『ベルサイユのばら』劇場アニメ、完成披露試写会で涙と感動!#ベルばら
待望の劇場アニメ『ベルサイユのばら』、いよいよ完成披露試写会で涙と感動
「ベルばら」の愛称で知られる『ベルサイユのばら』が、ついに劇場アニメとして2025年1月31日に公開されます。この作品は、1972年から1973年にかけて連載された池田理代子の少女漫画の金字塔であり、長年にわたり多くのファンを魅了してきました。今回のアニメ化は、1990年の映画以来35年ぶりの試みであり、アニメスタジオMAPPAが制作を手掛けています。
完成披露試写会は都内で行われ、声優陣の沢城みゆき、平野綾、豊永利行、加藤和樹、黒木瞳、そして吉村愛監督が登壇しました。特に、主演声優の平野綾は、原作者の池田理代子氏のサプライズ登場に感激の涙を流しました。「ずっとファンだったので、この時代にマリー・アントワネットを演じられるとは思っていなかった」と語り、その感動を隠し切れない様子でした。
時代を超えた名作の力
『ベルサイユのばら』は、フランス革命期を舞台に、男装の麗人オスカルとフランス王妃マリー・アントワネットの愛と人生を描いた作品です。連載開始から50年以上経った今も、国内外で熱狂的なファンを持ち続けています。1974年の宝塚歌劇団による舞台化をきっかけに、社会現象を巻き起こし、テレビアニメや映画化もされました。累計発行部数は2000万部を突破し、メディアミックスの先駆けとしても知られています。
今回の劇場アニメは、吉村監督が「原作の表現をそのままアニメにして動かしたい」という思いを込めて制作されました。監督自身も「原作の大ファン」と公言するほどの熱意を持ち、作品に対する強い愛情がにじみ出ています。
黒木瞳、”ベルばら”への果てしない愛
試写会では、黒木瞳が自らの「ベルばら」への愛を熱く語りました。彼女はネットニュースで劇場アニメ化を知り、「民衆の一人でもいいから参加させていただきたい」と自ら立候補したと明かしました。結果、ナレーションという大役を任され、「大変光栄」と語った黒木ですが、その熱意はただのファンを超え、彼女自身の人生に深く根付いたものであることが伝わってきます。
黒木瞳は、15歳のときに宝塚歌劇団の『ベルサイユのばら』を鑑賞し、それが彼女のエンターテインメントの原点となったと話します。「『ベルサイユのばら』があったからこそ今の自分がいる」とまで言い切るその思い入れは、彼女が作品を通して伝えたいメッセージの表れと言えるでしょう。さらに、黒木は何度もフランスを訪れ、マリー・アントワネットの軌跡をたどる旅をしているというから、その情熱は本物です。
感動の瞬間とユーモアの交錯
試写会では、黒木がアンドレ役の豊永利行に対して「好きなセリフを言っていただいていいですか?」と突然おねだりする場面もあり、会場は笑いに包まれました。「オスカル、これが終わったら、結婚だ!」と豊永が見事に生セリフを披露すると、黒木は「素敵…!」とうっとり。これには観客からも大きな拍手が沸き起こり、彼女の“ガチファン”ぶりが一層際立ちました。
このように、試写会は感動とユーモアが交錯する場となり、登壇者や観客の心を温かく包み込みました。原作者の池田理代子氏もサプライズで登場し、自身の誕生日を祝福される一幕も。12月18日に77歳を迎える池田氏は、「自分の信念に忠実に生きることに感動している」と語り、この作品が持つ普遍的なテーマが時代を超えて人々に感動を与え続けていることを象徴しました。
新たな時代への期待
2025年の劇場公開を控える『ベルサイユのばら』は、既に多くの期待を集めています。原作の持つ普遍的なテーマと美しいストーリーは、アニメーションという新たな形で再びファンを魅了することでしょう。長年のファンも、新たに作品に触れる人々も、オスカルとマリー・アントワネットの運命の物語に心を揺さぶられること間違いありません。果たして、スクリーン上で彼らの物語はどのように描かれるのでしょうか。公開が待ち遠しい限りです。
[佐藤 健一]