市川團十郎の意外な家庭生活と歌舞伎界の今!アップルパイの裏話も披露
市川團十郎、歌舞伎界と家庭の意外な一面を語る
市川團十郎という名前を聞けば、ほとんどの人が歌舞伎界の重鎮を思い浮かべるだろう。しかし、彼の家庭生活や歌舞伎界に対する独自の視点は、普段のイメージとは少し異なる。最近、TBS系「日曜日の初耳学」に出演した際、團十郎はその両面を垣間見せるエピソードを披露した。
アップルパイと役作りの裏話
團十郎の長女である市川ぼたんは、ドラマ『ブラックペアン シーズン2』で洋菓子店の孫娘を演じた。この役のために彼女は2ヶ月間、毎日アップルパイを焼いていたという。團十郎は、当時の彼女の行動に「なぜこんなにアップルパイが好きなのか」と疑問を持ちながらも、その理由を深く問い詰めることはなかったという。彼の家族へのアプローチは、まさにシンプルな愛情と言えるだろう。
ドラマの放送を観た際、團十郎は「彼女がアップルパイを焼いていた理由がこれだったのか」とようやく理解したそうだ。このエピソードをSNSに投稿したところ、共演者の二宮和也から感謝のメッセージが届き、さらに驚かされたという。家族の中で起こった小さなミステリーが、ドラマの裏で静かに解決されていたのだ。
歌舞伎界の「骨肉の争い」は今いずこ
歌舞伎界の歴史を振り返ると、かつてはまさに「骨肉の争い」と呼べるほどの熾烈な競争があったという。團十郎は、「刺しはしないけど、刺し違えるぞ」という激しい言葉を交わす先輩俳優たちを目の当たりにして育った。楽屋でのちょっとしたスペース争いが、まるで戦国時代の城の縄張り争いのようだったこともある。
今の歌舞伎界について、團十郎は「つまんないですねぇ」とやや寂しげに語る。かつての激しい競争がなくなり、穏便な雰囲気が漂う現代の歌舞伎界を見て、彼はどこか物足りなさを感じているのかもしれない。このような裏話は、歌舞伎という伝統芸能の変遷を感じさせる。
親子の絆は歌舞伎の舞台以上のもの
團十郎と中学生の長女ぼたんとの関係は、公私にわたって深い絆で結ばれているようだ。彼は「一緒に寝ている」と述べ、インタビュアーを驚かせた。中学生の娘と同じベッドで寝ることが珍しいと指摘されると、團十郎は「世間を見てないですから」と笑顔で答えた。このエピソードは、団十郎が家族との時間を何よりも大切にしていることを物語っている。
彼のブログには、家族との日常が頻繁に綴られている。特にぼたんとのエピソードは多く、彼女と一緒に過ごす時間を心から楽しんでいる様子が伝わってくる。そんな彼の姿は、歌舞伎の世界に生きる俳優としての一面とはまた違った、温かみのある父親としての顔を垣間見せてくれる。
市川團十郎が語る歌舞伎界の裏話や、家族との穏やかな日常は、彼の多面的な魅力を引き出す。厳粛な舞台での姿とは裏腹に、家庭では柔らかい表情を見せる彼の姿は、観る者に親しみを感じさせる。現代の歌舞伎界がどのように変わり続けるのか、そして團十郎がその中でどのような役割を果たしていくのか、ますます目が離せない。
[中村 翔平]