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2024年12月09日 21時20分

ビットコインとXRPの未来:市場と政治のクロスロード

ビットコインとXRPの次なるステージ:抵抗線と政治の影響

オプション市場の示す次なる抵抗線

ビットコインの急騰は、その価格が10万ドル付近で安定している状況から始まった。デリビット(Deribit)のデータによれば、12万ドルの行使価格に設定されたコールオプションが最も人気で、未決済建玉は19億3000万ドルに達している。この行使価格は、トレーダーにとって次なる抵抗線として機能する可能性が高い。なぜなら、価格がこの水準を超えると、コールオプションの売り手が大きな損失を被るリスクがあるため、彼らは価格がその水準を超えないように行動する傾向があるからだ。

政治と市場の交錯:トランプ政権と暗号資産の未来

リップルのブラッド・ガーリングハウスCEOは、2024年の選挙結果を「暗号資産にとっての大きな勝利」と称した。フェアシェイク(Fairshake)という暗号資産政治活動委員会が支援した候補者の多くが当選したことは、暗号資産業界にとって重要な一歩となった。トランプ氏の再選は、彼の暗号資産に対するスタンスの変化を象徴しており、かつて「ファンではない」と公言していた彼が、今や暗号資産を受け入れる姿勢を見せているのは、業界にとって追い風となる。

ガーリングハウス氏は、党派を超えた取り組みの重要性を強調し、超党派による「21世紀のための金融イノベーションとテクノロジー法(FIT21)」への支持を呼びかけている。この法律の支持拡大は、暗号資産が今後さらに主流化するための鍵となり得る。

市場の未来と日本の暗号資産業界の変化

ビットコインが10万ドルを超えた背景には、ETFの人気やトランプ政権再始動の影響がある。これらの要因は、今後半年間の強気相場を予測する材料となっている。企業がビットコインを保有する戦略を加速させる動きも見られ、ボラティリティに富んだ市場でも、その価値を認識する企業が増えている。

日本の暗号資産業界では、DMMビットコインの廃業やSBI VCトレードへの事業譲渡が進行中だ。これらの動きは、国内の規制枠組みの変化を予感させ、2025年には業界全体が大きく変動する可能性がある。NFTプロジェクトの終了も一部で話題となっているが、これは単なるフェーズの終焉ではなく、新たな始まりを告げるものであるかもしれない。

このように、ビットコインとXRPの市場は、オプション市場の動向や政治的な影響を受けて次なるステージへと進んでいる。トレーダーや投資家にとって、これらの要因を注意深く見守り、戦略を練ることが今後の成功の鍵となるだろう。まさに、暗号資産市場の未来は、複雑に絡み合う要素によって形作られていく。

[高橋 悠真]

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