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2024年12月10日 06時43分

「Snow Man」チケット高額転売にSTOP!STARTO ENTERTAINMENT、法的措置で対抗

「Snow Man」チケット高額転売問題、STARTO ENTERTAINMENTが情報開示請求で立ち向かう

ファンの熱狂が渦巻く「Snow Man」コンサート。しかし、その熱狂が生む影もまた、無視できない問題となっています。最近、STARTO ENTERTAINMENTは、大手転売サイトに対し、同グループのチケットを高額で転売している出品者の情報開示を求める法的措置を取ると発表しました。

高額転売の実態とファンの声

先月、札幌で開催された「Snow Man」のライブには、2日間で10万人以上のファンが詰めかけ、チケットは瞬く間に完売しました。しかし、一方で、そのチケットが転売サイトで数十万円という高額で取引されている現実があります。通常9700円のチケットが20万円以上で売られるケースもあるというのは、まさにファンの財布に打撃を与える現象です。

あるファンは、「1名義で10公演応募して、運が良ければ1つ当たるかどうか」と述べ、他のファンも「転売価格は十何万とか何十万とか。絶対に許せない」と憤りを隠しません。より公正なチケット流通を求める声が高まる中、STARTO社の動きはその声に応えるものとなっています。

転売サイトとの攻防と法的措置への道

転売サイト側は、取引価格の一定割合を手数料として得るビジネスモデルを持っており、不正転売を黙認する傾向があると指摘されています。STARTO社は、こうした現状を変えるべく、1224件もの出品者に対して情報開示請求を行いましたが、転売サイトは任意の情報開示を拒否。そこで、同社は東京地裁に情報開示命令を求める申立てを行う準備を進めています。

これに対し、ファンの中には「リセールがあれば絶対に変わると思う」との声も。体調不良などでやむを得ず公演に行けなくなった場合の公式リセールシステムの導入が、転売問題の解決策として期待されています。

公式リセールの必要性とファンの協力

この問題の解決には、公式リセールシステムの導入が鍵となります。骨董通り法律事務所の福井健策弁護士も「主催者側が定価での公式転売ルートを整備する必要がある」とコメントしており、ファン自身も正規の手段でチケットを取引することが重要です。

「高額転売を買ってしまうと、それが当たり前の世界を受け入れることになる。誰のためにもならない。買わないことでアーティストを支えることがファンの最大の協力だ」と福井弁護士は語ります。ファンの協力と主催者の努力が相まって、問題解決への道が開かれるのです。

転売問題の根深さと未来への希望

「Snow Man」や「A.B.C-Z」など、旧ジャニーズ事務所のタレントが所属するSTARTO ENTERTAINMENTの公演は、常にチケット争奪戦となり、転売問題も根深いものがあります。ファンの間では、「高額転売はなくならない」との声もありますが、公式リセールの導入やファンの意識改革が進めば、状況は改善されるかもしれません。

一方で、転売屋の存在や、ファンの中にいるダフ屋的な行為を行う者もいる現状では、完全な解決は容易ではありません。しかし、STARTO社のような企業が積極的に対策を講じ、公正なチケット流通を目指す姿勢は、ファンにとって大きな希望となるでしょう。

新しい風が吹くことを願いながら、ファンや企業が手を取り合い、共に未来を築くことが求められています。ファンの思いと企業の努力が交わるところに、新たなエンターテインメントの形が見えてくるかもしれません。

[伊藤 彩花]

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