経済
2024年12月10日 06時41分

ルノーが日産と提携、新世代EVで逆境突破へ!アルピーヌA110も登場予定

ルノーの次世代EV戦略:トゥインゴからアルピーヌまで、逆境を超えて進化する道

ルノーは、次世代の小型電動車「トゥインゴ」の右ハンドル仕様を巡るビジネスケースの構築に四苦八苦している。ルノー・グループのCEOであるルカ・デ・メオ氏は、この難題を解決する鍵は日産との提携にあると示唆している。日産がマイクラの右ハンドル仕様を希望していることから、同様のアプローチがトゥインゴにも適用される可能性があるという。ルノーが日産との協力で新たな小型車を開発する計画は、EV市場でのプレゼンスを強化するための戦略的なステップである。

デ・メオ氏はまた、2010年代の欧州におけるEVの停滞期を振り返り、ようやく「エモーショナルなクルマ」によって市場が活性化していると述べた。テスラがその時期に一貫してEVの開発を続けたのに対し、他のメーカーは途中で方向転換を余儀なくされたことを指摘し、ルノーが今後もEV市場での競争力を高めるために、性能と価格の両面で優れたモデルを提供する必要があると強調した。

アルピーヌの挑戦:軽量化と高性能の両立

2026年に登場予定の次世代アルピーヌ「A110」は、電気駆動系を採用しながらも内燃機関搭載のライバル車よりも軽量になるという。デ・メオ氏は、ポルシェがブランドの真髄を保ちながらも異なるプラットフォームを使用している例を参考に、アルピーヌが独自のスポーツカープラットフォームを維持する重要性を語った。ロータスとの共同開発が頓挫したものの、アルピーヌはスポーツカーの独自開発を続けている。新しいA110は、現行のデザインから大きく変わることなく、軽量化と高性能を実現する狙いだ。

アルピーヌのCEOであるフィリップ・クリーフ氏は、ブランドの確立と技術ショーケースを通じて、最終的には夢のガレージとなるスーパーカーを展開する計画を立てている。このビジョンは、アルピーヌが「EVも手がけるフランスのスポーツ専門ブランド」として位置づけられることを目指しており、手頃さを維持しつつ特定のセグメントでの存在感を強化していく。

ルノー・アルカナの進化:スポーティーなデザインで市場をリード

ルノーのクーペSUV「アルカナ」は、2024年のマイナーチェンジで「エスプリ アルピーヌ」という新しいスポーツラインを導入した。アルカナは、全世界で約30万台を販売するヒットモデルとなっており、この改良によってさらなる市場拡大を目指している。エスプリ アルピーヌは、これまでのR.S.ラインに代わる存在として、ルノーブランドのスポーティーなイメージを牽引していく。

日本市場では、このアルカナがスポーティーなデザインの先駆けとなり、ヨーロッパ市場での成功を基にさらなる展開が期待されている。ルノーは、アルカナを通じてスポーティーでありながら快適な乗り心地を提供し、消費者に新しい価値を提案している。

[中村 翔平]

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