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2024年12月12日 17時12分

「今年の漢字」発表、達筆すぎる「金」にスタジオ大混乱!

今年の漢字「金」:達筆すぎる揮毫にスタジオが混乱

毎年恒例となった「今年の漢字」が、12月12日に京都の清水寺で発表され、今年の漢字として「金」が選ばれました。この発表は、さながら新年の花火のように、年末の風物詩となっています。しかし、今年の発表は少し違ったスパイスが加わりました。それは、漢字の発表中に起きたスタジオの混乱です。

TBS・CBC系の番組「ゴゴスマ~GoGoSmile」で生中継されたこのイベントでは、清水寺の森清範貫主が揮毫した「金」の漢字が、達筆すぎて一時スタジオが混乱状態に陥りました。司会の石井亮次アナウンサーが「達筆過ぎて分かりません」と困惑する場面があり、視聴者にとってもユーモラスな瞬間となりました。

「金」の持つ多様な意味:世相を映し出す

今年の漢字が「金」に決まった背景には、多くの要因があります。2024年はオリンピックイヤーであり、金メダルへの期待が高い年です。また、経済の動向や企業の業績、さらには物価の上昇など、あらゆる面で「金」にまつわる話題が多く見られました。株価の高騰やインフレ、そして金利の変動といった経済のキーワードが、「金」という漢字を選ばせたのかもしれません。

「金」が選ばれたのは、これで5度目となります。過去には2000年、2012年、2016年、2021年にも選ばれています。特に2021年は東京オリンピックが開催された年であり、同様に「金」が選ばれたことは記憶に新しいでしょう。漢字一文字でその年を象徴するこのイベントは、日本の文化を象徴する一面でもあります。

漢字の達筆さが生む混乱と笑い

「今年の漢字」を決めるにあたり、筆を取るのは清水寺の貫主というのが恒例です。しかし、達筆すぎるとその良さが裏目に出ることもあるようです。石井アナウンサーが「糸偏?なんだろ、重い?動くという字か。金か?なんだ?」と困惑し、スタジオの出演者からも「事件の事?」「重い?」といった声が飛び交いました。このような瞬間は、視聴者にとっては親しみやすく、また笑いを誘うものでした。

達筆さは、日本文化において尊ばれるべきものですが、時にはその美しさが逆に人々を惑わせることもあるのです。まるで、芸術作品を前にして「これは何を表現しているのだろう?」と首をかしげる観客のようなものです。

「金」の選定が示す未来への期待と不安

「金」という漢字には、未来への期待と同時に不安も含まれています。経済の発展やスポーツでの成功、さらには新しいテクノロジーの進化が「金」に関連する明るいニュースとして期待される一方で、不安定な経済状況や格差の拡大といった側面も考慮しなければなりません。

特に、昨今の世界情勢を見ると、地政学的リスクや環境問題が経済に大きな影響を与えており、これらが「金」の漢字に対する人々の感じ方に影響を与える可能性があります。つまり、「金」という漢字は、単なる富や成功の象徴ではなく、私たちが直面する課題やチャンスをも示しているのです。

スタジオでの混乱と笑いを交えつつ、「金」という漢字が持つ重層的な意味を考えることで、私たちは2024年という一年をどう過ごすべきか、また何を期待し、警戒するべきかを改めて考えさせられることになります。今年の漢字が示すのは、単なる過去の振り返りではなく、未来への問いかけでもあるのです。

[山本 菜々子]

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