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2024年12月12日 17時20分

マイクロソフトとビットコイン、採用に慎重な姿勢が浮き彫りに!Xでの議論白熱

マイクロソフトとビットコイン:保守と革新の狭間で

マイクロソフトがビットコインを保有するという提案に対し、株主の支持をほぼ得られなかったというニュースは、企業と暗号資産の関係が如何に複雑であるかを浮き彫りにしました。ビットコインの保有を提案したのは、保守系シンクタンクのNational Center for Public Policy Researchで、インフレ対策としてビットコインを使用することを推奨しました。しかし、株主の賛成はわずか0.55%に留まりました。

これは一見、ビットコインに対する否定的な見解のように見えますが、実際にはそれ以上に深い背景があります。マイクロソフトの取締役会は、ビットコインの高い変動性を理由に、安定した投資を推奨して提案に反対しました。ビットコインはその価格が劇的に変動することで知られており、企業が財務の安定性を保とうとする中で、これは大きなリスク要因となります。

マイクロソフトがデジタル資産を採用する可能性について、予測市場のPolymarket参加者の間でも懐疑的な見方が強く、株主提案が可決される可能性は12~16%と低く見積もられていました。これは、企業がビットコインを採用することに対する市場の慎重な姿勢を示しています。

一方で、カナダのバンクーバー市議会はビットコインを支持する動議を可決し、税金や手数料の支払いにビットコインを受け入れる可能性を探ることを決定しました。また、ビットコイン準備金の設置を検討することも視野に入れています。ケン・シム市長は、ビットコインを市の金融準備と支払いオプションに含めることが財政安定性を維持するために必要であると主張しました。

バンクーバー市の取り組みは、ビットコインに対する都市政策に大きな変化をもたらします。以前の市長であるケネディ・スチュワート氏は、ビットコインATMの全面禁止を試みていましたが、今回の動議はその流れを逆転させるものです。

ビットコイン市場の動向:不確実性と期待の交差点

ビットコインの市場では、楽天ウォレットによるマトリックス法を用いたテクニカル分析が行われました。総合評点は3.0であり、トレンド系は緩やかな上昇トレンドの継続を示唆しています。しかし、MACDとRSIの指標がダイバージェンスを示しており、上下どちらに動くか判断が難しい状況です。「放たれに付け」という表現が示すように、市場参加者は慎重な姿勢を崩していません。

この不確実性は、ビットコインが依然として高いボラティリティを持つ資産であることを反映しています。市場の動きは、投資家の予測や期待とはしばしば異なる結果をもたらします。テクニカル分析の結果も、上昇トレンドの継続を示す一方で、ダイバージェンスがさらなる調整を示唆しているため、投資家は慎重に判断を下す必要があります。

ビットコインは、一部の都市や企業が積極的に採用を検討する一方で、大手企業のマイクロソフトが採用に慎重な姿勢を示すなど、賛否が分かれる存在です。しかし、ビットコインが金融界で果たす役割は、時間とともにさらに進化していくでしょう。金融の未来を形作る要素として、ビットコインがどのような位置を占めるのか、その行方はまだ未知数です。

[高橋 悠真]

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