『聖☆おにいさん THE MOVIE』ワールドプレミア!イエスとブッダの爆笑舞台裏
聖☆おにいさん THE MOVIE:神々の笑いと多忙の裏側
東京・立川の風呂なし6畳一間アパートに住む神の子イエスと仏の悟りを開いたブッダ。この奇妙なコンビが繰り広げる日常を描いた中村光の人気ギャグ漫画『聖☆おにいさん』が、ついに実写映画化される。『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』は、12月20日に全国公開を控え、都内で行われたワールドプレミアでその華やかな顔ぶれを見せた。
舞台に立つはずの豪華キャストたち。しかし、当日その場に登場したのはイエス役の松山ケンイチとブッダ役の染谷将太だけ。残りのキャストはまさかの等身大パネルで参加。まるで神々の降臨を待つかのような状況に、松山は「にぎやかですね」と笑いを誘う。藤原竜也のパネルに至っては、「デスノート」のライトとの共演を思い出させるような配置で、観客を楽しませた。
この日のイベントでは、染谷が仲野太賀を「顔がかなり濃いめ」と冗談めかしてイジる場面も。十一面観音役の仲野は、帽子の下の顔が本編で明かされるという謎めいた存在。染谷は「初日でのどをからした」と撮影のハチャメチャぶりを笑いながら話していた。福田雄一監督も「太賀はたくさんふざけて帰りました」と、仲野の奔放さを明かし、会場は笑いに包まれた。
松山ケンイチの農業ライフと映画の多忙さ
一方、松山ケンイチは映画の撮影が多忙を極めたことで、趣味の農業が思うようにいかなかったことを悔やんでいた。スイカの収穫を断念し、リンゴの受粉も逃すという農業の悲哀を語る松山。その情熱は、ただの趣味にとどまらず、染谷が「送ってくれるトマトジュースが本当においしい」と絶賛するほど。松山は「喜んでくれる方がいるので、撮影どころじゃない。本当に春と夏は野菜を育てたい!」と、俳優業と農業の二足の草鞋に奮闘する姿勢を見せた。
映画のプレミア試写会では、松山と染谷がそれぞれ自身のキャラクターパネルに囲まれながらも、「主演だよ?」とボヤく場面も。まるで自分たちが脇役になったかのような配置に、福田監督も「すごい邪魔だね」と苦笑い。そんな中でも、映画の衣装については「すごく着やすい」と満足げなコメントを残していた。
豪華キャストのパネル出演と映画の期待
本作には、賀来賢人、岩田剛典、白石麻衣、勝地涼、佐藤二朗、仲野太賀、神木隆之介、藤原竜也、窪田正孝、川口春奈といった錚々たるキャストが名を連ねている。彼らが等身大パネルでの登場となったのは、忙しいスケジュールの合間を縫っての参加だからこその工夫だ。松山と染谷も、この豪華キャスト陣が実際に舞台に揃うことを期待しつつも、「チケット代は他の映画と同じ」とユーモアを交えて映画をアピールした。
この映画は、イエスとブッダが東京での平和な日常を満喫する中、突如現れる神々や悪魔たちとの対峙を描く。ファンにとっては、彼らのゆるい日常と壮大な神話がどう絡み合うのか、期待が高まるところだ。
映画公開が近づく中、神々と悪魔が繰り広げるこの非日常的な世界が、どのように観客を魅了するのか。松山の農業への情熱や染谷の冗談交じりのエピソードが、作品の背景をより親しみやすくしてくれるに違いない。観る者の心を掴むこの作品が、冬の映画シーズンを熱くすることは間違いない。
[中村 翔平]