レアル・マドリー、ラージョ戦で劇的ドロー!アンチェロッティ監督の不満と未来への期待
レアル・マドリー、ラージョとドローの夜:アンチェロッティの不満と未来への期待
サッカー界の巨人、レアル・マドリーがラ・リーガ第17節でラージョ・バジェカーノと3-3の引き分けに終わった。試合後、カルロ・アンチェロッティ監督は、ヴィニシウス・ジュニオールへのファウルがペナルティーキック(PK)として判定されなかったことに対する不満を口にした。「私には明白なペナルティーに見えたがね」と、彼は試合後のインタビューで語った。この判定は多くのファンとメディアを二分し、一部の元審判はヴィニシウスがPKを得るべきだったとし、一方で彼の行動が退場に値すると指摘する声もある。
この試合は、マドリーの強豪ぶりを証明する一方で、彼らが抱える課題も浮き彫りにした。負傷者続出の影響で、安定したパフォーマンスを示すことが難しい状況にある。それでも、マドリーは試合中に見せた個々の力で、逆転の兆しを何度も見せた。特に、フェデリコ・バルベルデの遠距離からの強烈なシュートや、ジュード・ベリンガムのストライカー顔負けのヘディングゴールは、彼らの実力を象徴する瞬間だった。
ヴィニシウスの活躍と物議を醸す判定
ヴィニシウス・ジュニオールは、途中出場ながらも攻撃の中心となり、その存在感を示した。彼がペナルティーエリア内で倒された場面は、試合のハイライトの一つだ。スペインのメディアでも、このシーンを巡る議論は熱を帯びている。元審判のペレス・ブルジは、PKの可能性を否定し、「ラージョの選手はボールをクリアしようとしていた」とコメント。一方で、イトゥラルデ・ゴンサレスは「あれは明確なPKだった」と主張する一方で、ヴィニシウスはその前に退場すべきだったとも指摘している。こうした判定が、試合の結果にどれほどの影響を及ぼしたかは、今後も議論が続くことだろう。
アンチェロッティ監督は、この試合でのパフォーマンスについて、「最初負けていたが、その後に追いついた。0-2とされた後の45分間は素晴らしいプレーを見せたよ」と語り、チームの結束力を評価した。彼は、ヴィニシウスをベンチスタートとした理由についても、アタランタ戦のフル出場が影響していると説明した。負傷明けの選手たちが戻ってくることで、チームの戦力は徐々に整っていく見込みだ。
負傷者続出の中での奮闘
マドリーは今季、負傷者が続出しているものの、それに屈せず、次々と重要な試合で結果を出してきた。アタランタ戦での勝利はその一例だ。アンチェロッティ監督は、次のインターコンチネンタルカップ決勝パチューカ戦にも期待を寄せており、「私たちはタイトルを獲得する可能性がある」と自信をのぞかせた。ロドリゴやカマヴィンガ、そして復帰目前のダヴィド・アラバに対する期待も高まっている。
ヴィニシウスがベンチを温める中、アンチェロッティ監督は他の選手たちにチャンスを与えることで、チームの総合力を引き出そうと試みた。GKクルトワ、DFルーカス・バスケス、MFバルベルデ、モドリッチ、ベリンガム、FWロドリゴらが先発し、試合を盛り上げた。バルベルデは、彼の理不尽とも言えるミドルシュートでマドリーに勢いをもたらし、ベリンガムは連続得点の記録を更新した。
試合は劇的な展開を見せ、マドリーは逆転に成功するも、ラージョの同点弾で最終的には勝ち点1を分け合う形となった。しかし、試合の結果以上に、マドリーが見せた粘り強さと、個々の選手たちの活躍が印象に残った。
アンチェロッティ監督は「私たちは良い道を歩んでいる」と語り、チームの未来に期待を寄せる。彼の目には、2025年の輝かしいビジョンが映し出されているのかもしれない。ファンにとっても、マドリーのこれからの挑戦は見逃せないものとなるだろう。
[佐藤 健一]