小栗旬、サプライズ登場で会場を魅了!藤森慎吾とのユーモラスな舞台挨拶
小栗旬、サプライズ登場で会場を沸かせる!藤森慎吾とのユーモラスな舞台挨拶
映画の舞台挨拶と言えば、通常、主演俳優や監督が揃って登壇し、撮影秘話や作品への思いを語るもの。しかし、今回の『MIRRORLIAR FILMS Season6』の舞台挨拶は、少し違った展開となった。主演を務めた藤森慎吾さんが、一人で不安な面持ちで登壇する中、観客の期待は高まっていた。
藤森さんが主演を務めた短編映画『1/96』は、小栗旬監督の作品だ。藤森さんは、映画上映前のステージで「今日は心配していました、藤森ひとりで心細いなと思っていたので。ありがとうございます」と安堵の表情を浮かべた。そんな中、会場の雰囲気が一変したのは、小栗さんがサプライズで登場した瞬間だった。
藤森さんは、一瞬驚きと混乱を隠せない様子で「今日いたんじゃない!知らなかった。どういうサプライズなの?」と興奮気味に語り、会場は笑いに包まれた。その後、小栗さんは「ずっと(舞台挨拶を)聞いていました。すごく汗かいてますね」と藤森さんに冗談を飛ばし、藤森さんも「そりゃそうですよ。なんとかひとりで頑張って盛り上げなきゃと思っていたんですから」と笑顔で返した。
藤森慎吾の演技の硬さは緊張の証!?
小栗監督が手掛けた『1/96』での藤森さんの演技について、観客から「冒頭の方の藤森さんの演技がすごく硬く感じるんですが。あれはどういう芝居なんですか?」との質問が投げかけられた。藤森さんは、「あれは緊張ですよ。小栗監督がいて、スタッフのみなさんもいるしね」と説明し、小栗さんも「ほんとにガチガチでしたね」と振り返った。
だが、藤森さんはその後、次第に演技が自然になり、成長を遂げたと小栗監督は感心した様子を見せた。特に、作品のテーマである「父親の葛藤」を演じるにあたり、藤森さんは「正直、娘が生まれて1カ月なんですけど、全くそんなことを思わない、本当に子供がかわいくて」と語りつつ、作品内での父親としての苦悩をリアリティをもって表現することに成功した。
「引くに引けない」キャスティングの裏話
小栗監督は、藤森さんに主演のオファーをした経緯についてもユーモアたっぷりに語った。「元々は違う企画を考えていて、その企画のお父さん役を藤森くんにお願いしたいと思っていたんですよ。でも企画がどんどん変わっていく中で『1/96』にたどり着いたんですけど、以前の企画の時点でやってほしいと藤森くんに話していたので、だから引くに引けなくて。言っちゃった手前、仕方なく…(笑)」と、笑いを交えながら説明。
藤森さんは「引くに引けないキャスティングってなんだ!?」とツッコミを入れつつ、そのユニークなキャスティングの裏話に会場は再び大きな笑いに包まれた。
秋田での撮影と藤森慎吾の挑戦
『1/96』の撮影は秋田で行われ、地域創生をテーマに掲げた「MIRRORLIAR FILMS」の一環であることも興味深い。藤森さんは、「結構タイトなスケジュールだったんですけど、楽しかったですね。修学旅行感覚というか、撮影が終わったら小栗くんと一緒に飲みに行ったりして」と撮影エピソードを振り返った。
寒い時期の撮影で大変だったとしつつも、藤森さんは運転しながらの演技にも挑戦。小栗監督を中心に、現場は素晴らしいチームワークで進行したという。プロデューサーの伊藤氏も「小栗さんが彼らの思いを受け取って、その姿で引っ張っていただいたのが印象的でしたね」と評価した。
観客の笑いと感動が交錯する舞台挨拶は、映画の魅力を一層引き立てた。小栗旬監督のサプライズ登場による華やかな結末は、映画『1/96』のメッセージをさらに心に刻ませることとなった。
[高橋 悠真]