ディズニー新作『モアナと伝説の海2』が全米興行No.1!
夢と海が交錯する新たな冒険の物語『モアナと伝説の海2』
大ヒットを記録しているディズニーの最新アニメーション映画『モアナと伝説の海2』が、公開初週にして全米で興行成績No.1を達成し、さらに日本でも20億円を超える興行収入を記録しました。続編という難しい挑戦に挑んだ監督デイブ・デリック・ジュニア、ジェイソン・ハンド、デイナ・ルドゥー・ミラーのトリオは、まるで卓球の試合のようにアイデアを打ち返し合いながら、この壮大な海の冒険を見事に描き上げました。
デリック・ジュニアは、「この映画には700人以上の人が関わっており、膨大な作業を分担する必要がありました」と語り、アニメーション制作は多くのクリエイターのコラボレーションによって成り立っていることを強調しました。3人の監督がそれぞれの感性を持ち寄り、ユーモアとハートフルな要素をふんだんに盛り込んだ本作は、観る人の心に深く響くこと間違いありません。
続編のプレッシャーと新たな挑戦
前作の成功を受けて、続編に対する期待は非常に高いものでした。ミラーは続編の制作にあたって、「前作が大ヒットしただけに、超えなければならないハードルも高かった」と述べています。しかし、モアナの物語は「成長することを止めない」というテーマを軸に、新たな展開を迎えます。前作では自分が何者かを知るために冒険しましたが、今回のモアナは既に自分を理解していると思っていたところに新たな環境が生まれ、自分についてまだ知らないことがあると気づきます。
前作の監督であるロン・クレメンツとジョン・マスカーからは、「プアを必ず冒険に連れて行くこと」というユニークな条件を課されました。このようなユーモラスなやり取りも、作品に新たな視点を与えてくれます。
文化と技術の融合
デリック・ジュニアは新たなキャラクターについて、「太平洋諸島の人々は本当に素晴らしい冒険者だった」と述べ、彼らの精神を反映したキャラクター、航海士チームを作り上げました。彼らはサモアからハワイ、最終的にはニュージーランドまで航海したという驚くべき歴史を持ち、今回の作品でもその冒険心が描かれています。
技術的な進歩も、物語のスケールをさらに広げることに寄与しています。ハンドは、「映画の後半に出てくる嵐のシーンは、前作の時点では絶対にできなかった」と技術の進化を語ります。また、2万7000匹のマッドスキッパー(トビハゼ)が躍動するシーンは、観客に新たな驚きを提供します。
音楽に彩られた感動の旅
日本版エンドソング「ビヨンド ~越えてゆこう~」を手掛けたガールズグループME:Iは、映画の公開を記念したイベントでその生パフォーマンスを初披露しました。オーディション番組から誕生し、デビュー1年目にしてディズニーアニメの日本版エンドソングを担当することになった彼女たちは、モアナの物語に自らの成長を重ね合わせながら、力強く歌い上げました。
SUZUは「大切な人を守るために迷いや不安を乗り越えようとするモアナを、オーディション中の自分と重ねながら歌った」と語り、彼女たちのパフォーマンスは観客の心を大いに揺さぶりました。「波越えダンス」と名付けられた振り付けは、キャッチーであり、一緒に踊ることで観客との一体感を生み出しました。
映画の中で描かれる冒険の物語と、心に響く音楽が融合した本作は、モアナの成長と決意を描くことで、観る者に勇気と感動を与えます。大海原に漕ぎ出すモアナの姿は、私たち自身が抱える葛藤や不安を乗り越えていく力を象徴しているのかもしれません。無限の可能性を秘めたこの物語は、世代を超えて多くの人々に影響を与え続けることでしょう。
[松本 亮太]