ドコモの革新「GT6551」とWeb3で進化するNFTレーシング体験
ドコモの革新とNFTの新たな地平線: レーシングゲーム「GT6551」とWeb3の可能性
NFTの新規格「ERC6551」がもたらす革新
NFTは、ブロックチェーン技術を用いてデジタルデータの唯一無二性を証明する仕組みです。これにより、デジタルコンテンツの希少価値が高まり、転売時には制作者が手数料を受け取ることが可能になります。しかし、従来のNFTはそれぞれが独立しており、関連付けることができませんでした。
「ERC6551」はこの制約を打破し、1つのNFTに複数のNFTを親子関係で紐付けることができるようにします。これにより、例えば、履歴書を親NFTとし、その証明書を子NFTとすることで、学歴や資格の正当性を一度に確認することが可能になります。さらに、この規格はスタンプラリーやクーポンの管理、取引の効率化にも応用可能です。
「GT6551」: NFTをレーシングマシンに見立てた革新
ドコモのレーシングゲーム「GT6551」では、この「ERC6551」を活用して、1つのレーシングマシンを親NFTとし、エンジンやドライバーなどの部品を子NFTとして組み合わせます。この仕組みは、ユーザーが自分だけのオリジナルマシンをカスタマイズできるプラットフォームとして機能します。
ゲーム内でのNFTの取引は、ドコモのWeb3プラットフォーム「MetaMe」で行われ、ユーザーはさまざまなNFTを組み合わせて、性能やデザインをカスタマイズすることが可能です。このようなブロックチェーンゲームの提供は世界初であり、ユーザーは自分のカスタムマシンを親NFTとして取引できるため、新たな市場の創出が期待されています。
NFT単体での取引も可能であり、企業や他のIP(知的財産)がプロモーション用にNFTを発行することで、市場の活性化がさらに進むでしょう。
市場の現状と未来への期待
NFT市場は、2021年をピークに取引高が下落しています。しかし、ドコモのR&D戦略部社会実装推進担当部長である住谷哲夫氏は、「NFT自体で価値を出す動きが出てきている」とし、楽しさや便利さを活かした新しいNFTの活用が市場を再び活性化させると予想しています。
一方で、Web3技術はまだ一般ユーザーにとって馴染みのないものです。住谷氏は、「難しさを意識させないNFT活用が求められている」とし、レーシングゲームを通じてユーザー層の開拓を目指しています。特に、日本市場はまだ大きくないものの、成長の余地があると見られています。
まずは2025年1月29日にβ版が公開され、その後部品NFTとドライバーNFTの先行販売が始まります。2025年春には、NFTカスタムが可能な正式版の提供が開始される予定です。
携帯番号の新時代: 「060」番号の導入とその背景
NTTドコモをはじめとする携帯大手キャリア各社が、2026年7月から「060」番号の利用を開始することが発表されました。この動きは、既存の070、080、090番号の枯渇対策として、総務省が音声伝送携帯電話番号への追加を決定したことを受けたものです。
[伊藤 彩花]