エンタメ
2024年12月22日 21時11分

市川團子、新たな風を吹かせる歌舞伎界の若き侍

市川團子、歌舞伎の未来を背負う新たな風

若き侍の成長と葛藤

團子は、今年2月に新橋演舞場で上演されたスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』で主演を務め、その際に得た経験をもとに『天守物語』に取り組んでいます。彼は「ヤマトタケル」での経験から、台本の読み解き方を学び、それを図書之助役に生かしていると語ります。特に、物語の中に書かれていない部分を自分なりに解釈し、キャラクターを構築することに注力しているとのこと。このような姿勢が、彼の演技に新しい深みをもたらしているのでしょう。

坂東玉三郎からの指導は、團子にとって貴重な学びの場となっています。玉三郎は、舞台上での美意識だけでなく、写真撮影においても細かい指示を出し、團子の役作りをサポートしています。たとえば、舞台では大きく見えすぎる“ぼんぼり”の持ち方についてのアドバイスなど、細部にまで及ぶ指導が團子の演技を磨いているのです。

舞台裏での発見と学び

『天守物語』の稽古を通じて、團子は「潔い人」としての図書之助の姿を見出しました。彼は、玉三郎からの指導を受けて、キャラクターの本質を理解し、シンプルでありながら深い演技を心がけています。彼の演技アプローチにおけるシンプルさの探求は、観客にとってよりリアルで感動的な体験を提供するのです。

團子は、役を演じる上で、相手の感情を受け止める重要性を改めて認識しました。玉三郎との稽古では、台詞一つ一つに気持ちを込めることの大切さを学び、その結果、自身の演技に対する理解が深まったと述べています。彼は、舞台上での自然な感情の流れが重要であることを実感しています。

学びを重ねる市川團子の未来

團子は、2024年を振り返り「学び」の年だったと表現しました。彼は、舞台での経験を通じて、技術的なことだけでなく、人間的にも成長する必要性を痛感したと言います。そして、2025年に向けては「動」をテーマに掲げ、祖父の言葉「動き続けた先にはオアシスがある」を心に刻み、頑張り続けることで新しい境地を見出したいと意気込んでいます。

市川團子の成長は、歌舞伎界に新しい風をもたらしています。彼の挑戦は、伝統を守りながらも新たな可能性を模索する、若き俳優の姿を映し出しています。彼のこれからの活躍に、ますます目が離せません。

[山本 菜々子]

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