スポーツ
2024年12月23日 23時10分

清武弘嗣、セレッソ大阪を去り新たな挑戦へ – J2大分トリニータ移籍を発表

清武弘嗣、セレッソ大阪での10年に別れを告げる

セレッソ大阪の心臓とも言える存在だった元日本代表MF清武弘嗣が、10年間のセレッソ大阪でのキャリアに幕を下ろした。ヨドコウ桜スタジアムで行われた退団セレモニーには、1913人ものサポーターが駆けつけ、彼の新たな旅立ちを見送った。このセレモニーの場で清武は、「まだまだ引退しない」と力強く宣言し、J2大分トリニータへの移籍を前向きに受け止めた。

清武はセレッソ大阪への愛情を全面に出しながらも、リーグ優勝を果たせなかったことが唯一の心残りであると率直に語った。彼がセレッソ大阪に移籍した2010年から、ドイツやスペインでの経験を経て再び戻ってきた2017年までの間、彼はクラブの中心選手として活躍した。しかし、度重なる怪我との戦いに苦しんだことも否定できない事実だ。彼自身も「この7年半、稼働率がむちゃくちゃ悪くて、すごく悩んでいる」と語っており、その中でもサポーターの支えがあったからこそ続けられたと感謝の言葉を述べた。

清武の背中を押す新たな舞台

来季から彼は、キャリアをスタートさせた古巣である大分トリニータで再びプレーすることになる。この移籍は、かつての仲間であり、日本代表でも共に戦った山口蛍がJ2の長崎に移籍するというニュースと重なり、サッカー界での新たな時代の流れを感じさせるものとなった。清武は「時代は流れるもの。しょうがない。自分も受け入れないといけない」と語り、変化を受け入れる覚悟を示した。

山口がキャプテンとして神戸を連覇に導いた後にJ2へ移籍するという決断は、驚きをもって迎えられたが、清武はその覚悟を称賛し、「またピッチで戦えるのは幸せ」と再会を楽しみにしている様子だった。彼らのように、長いキャリアの中で新しい挑戦を続ける選手に対して、多くのファンが敬意を抱くのは当然のことだ。

サポーターへの感謝と新たな決意

清武がセレッソ大阪で過ごした10年は、サッカー選手としてだけでなく、人間としても成長した時間だった。彼は当初、「すごく人見知りでトゲトゲしていた」と振り返り、サポーターとの距離感を感じることもあったという。しかし、年月が経つにつれ、彼はクラブとサポーターの一員としての自覚を持ち、その愛情に応えるべく努力してきた。

「10年このクラブのためにやったという自負がある」と語る清武にとって、セレッソ大阪での経験は決して無駄ではなかった。彼の言葉は、これからの人生でも心の中で鳴り響くであろう。そして、彼の新たな舞台での活躍がその自負をさらに強固なものとするに違いない。

サポーターに対して、清武は「これからもC大阪を応援してほしい」と呼びかけ、チームを去る身としての寂しさを隠すことなく語った。しかし、彼の表情からは、未来への希望と新たな挑戦への意欲が感じられた。選手としてのキャリアはまだ続く。清武弘嗣がどのような形でこの先のサッカー人生を歩むのか、多くのファンが期待を寄せている。彼の新天地での挑戦に、再び多くの人々が熱い声援を送ることだろう。

[佐藤 健一]

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