韓国の政治に影響を与えるシャーマニズムと尹大統領夫妻の関係
韓国の政治舞台に影を落とすシャーマニズムと権力の綱引き
12月3日、ソウル市内で非常戒厳が宣布される直前、大統領夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏が整形外科を訪れていたことが報じられた。この出来事は、彼女が非常戒厳を事前に知っていたのではないかという疑惑を呼び起こしている。通常、官邸で施術を受けることが多い金夫人が、特定の整形外科を訪れたことが異例であるとされ、その背景には何らかの特別な事情があったのではないかとの憶測が飛び交っている。
さらに、内乱の容疑で逮捕されたノ・サンウォン元情報司令官が占い師として活動していた事実は、尹大統領夫妻の周囲にシャーマニズムの影響が強いという噂をさらに加速させた。ノ氏は命理学を基に占う占い師であり、夫妻と関連があるとされるシャーマンの中で4人目である。このような背景から、尹大統領夫妻がシャーマニズムに依存しているのではないかという疑念はますます深まっている。
シャーマニズムと政治の交錯
韓国においてシャーマニズムは古くから根付いている文化である。特に農村部では、今でもシャーマンが日常生活に密接に関わることがある。しかし、国家の最高権力者である大統領がその影響を受けているとされることは、国民にとって決して軽視できる問題ではない。
大統領選前、尹大統領が手のひらに「王」の字を書いていたというエピソードは、シャーマニズムの影響を物語る象徴的な出来事である。これにより、シャーマニズムが大統領選挙の戦略の一部であった可能性を示唆する声もある。
また、金夫人が記者の手相を見て「夜の仕事が強そうだね」と発言したとされる動画が拡散され、これもシャーマニズムに関連する発言として物議を醸した。こうした出来事は、韓国社会における政治と個人の信仰の境界線を曖昧にするものであり、国民の不安を煽る要因となっている。
非常戒厳と政権の行方
非常戒厳の発表は、尹錫悦政権にとって大きな試練となった。戒厳令が発令される中での夫人の行動や、シャーマニズムに関連する噂は、政権への信頼を揺るがす要因となっている。さらに、大統領の誕生日における弾劾書類の受け取り拒否や捜査への不参加は、政権の透明性に疑念を抱かせる結果となった。
韓国の政治情勢は、しばしば予測不可能な展開を見せる。今回の一連の出来事もまた、今後の政権運営に多大な影響を及ぼす可能性がある。国民の不安を解消し、信頼を取り戻すためには、政権側が透明性を持って事実を明らかにすることが求められている。
[田中 誠]