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2024年12月25日 12時10分

スターズオンアース、輝かしい競走生活に幕。次は繁殖牝馬へ

スターズオンアース、輝かしい現役生活に幕を閉じる

競馬ファンにとって、2022年は忘れられない年となった。その年の桜花賞とオークスを制し、牝馬2冠を達成したスターズオンアースが、2023年12月25日をもって現役を引退し、繁殖牝馬として新たなステージに進むことが発表された。美浦・高柳瑞樹厩舎に所属し、父は名馬ドゥラメンテ、母はサザンスターズ、母父はSmart Strikeという素晴らしい血統を持つこの馬は、競馬界に大きな足跡を残した。

スターズオンアースの競走成績は、15戦3勝という数字だけでは語り尽くせない。特に2023年の大阪杯やヴィクトリアマイル、ジャパンカップ、有馬記念といった大舞台で牡馬相手に互角に渡り合い、2着や3着といった好走を見せたことは、彼女の実力を証明するものだ。賞金総額は8億円を超え、彼女の存在感が如何に大きかったかを物語っている。

牝馬2冠の栄光とその後の試練

スターズオンアースのキャリアを振り返ると、2022年の桜花賞とオークスでの勝利が特に記憶に残る。桜花賞では、スタートから一気に先頭に立ち、最後までそのリードを守り切るという見事なレース運びを見せた。その後のオークスでも、終始安定した走りで競馬ファンを魅了した。

しかし、その後のレースでは勝ち星を挙げることができず、特に2022年の秋華賞では3着に終わり、牝馬3冠の夢は叶わなかった。それでも彼女は挫けることなく、2023年には牡馬混合のレースで貴重な経験を積み、競馬界における実力馬としての地位を確立していった。

繁殖牝馬としての新たな挑戦

スターズオンアースの引退は、ファンにとっては寂しい知らせだが、繁殖牝馬としての新たな役割が彼女を待っている。北海道千歳市の社台ファームで過ごすこれからの日々が、どのような未来をもたらすのか。彼女の血統を受け継いだ子供たちが、再び競馬の舞台で活躍することを期待せずにはいられない。

競馬界では、名馬の遺伝子を次世代に引き継ぐことの重要性が高く評価されている。スターズオンアースの父ドゥラメンテも、数々の名馬を輩出してきた名種牡馬だ。彼女自身も繁殖牝馬として、父の名を高める役割を担うことになるだろう。

厩舎への感謝と新たな希望

高柳瑞樹調教師は、美浦トレセンでのインタビューで、スターズオンアースへの深い感謝の意を表明した。「厩舎で初めてGⅠを勝たせてもらったので思い入れが深いです。その後勝てなかったのは残念ですし、私の力不足だったと思いますが、感謝しかありません。次の仕事も頑張ってほしいです」という言葉には、彼女のこれまでの活躍への敬意と、これからの彼女への期待が込められている。

スターズオンアースは、競走馬として一時代を築き上げたが、その輝きはこれからも続くだろう。彼女が新たに生み出す命が、いずれまた競馬場で輝く日が来ることを、ファンと共に楽しみに待ちたい。スターズオンアース、その名前はこれからも多くの人々の心に刻まれ続けるだろう。

[田中 誠]

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