国内
2024年12月25日 16時20分
兵庫県政の台風の目:告発文書問題と百条委の審議
兵庫県政の揺れる台風の目:告発文書をめぐる百条委の審議
片山氏の証言によれば、元県西播磨県民局長が告発文書を作成し、これを報道機関や県議会に配布したことが問題の発端となった。ところが、県は公益通報の調査結果を待たずして元局長に懲戒処分を下した。この判断が適切だったのか、百条委では審議が続いている。
「不正な目的」と「クーデター」発言の背景
片山氏は、告発文書を「不正な目的があり、問題外だと認識していた」と主張し、告発者の動機に疑問を投げかけた。さらに、委員会では告発時に使用された公用パソコンに関する証言が重要な役割を果たしている。このパソコンには、元知事の井戸敏三氏の名前や、関係者との会話が日記のように記録されていたという。
政治資金パーティーと名簿作成の裏側
さらに、片山氏は斎藤知事から政治資金パーティー券の名簿作成を依頼されていたことも明らかにした。この依頼は、斎藤氏が初当選以降に開催した政治資金パーティーの準備の一環であり、公的機関の幹部を巻き込んで名簿を収集していたという。片山氏は「全くのボランティアで頼んだ」と述べ、県OBの協力が無償であったことを強調した。
複雑に絡み合う県政の舞台裏
この一連の問題は、単なるパワハラ疑惑を超えて、兵庫県政の舞台裏で何が起きているのかを浮き彫りにする。県政における権力の動きや、関係者の利害関係がどのように絡み合っているのかが問われる中、百条委の審議は県政の透明性を確保するための重要なステップとなる。
[佐藤 健一]