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2024年12月27日 21時11分

「マツコの知らない世界 新春SP」でAdoが語るカバーソングの魅力

「マツコの知らない世界 新春SP」にAdoが登場:カバーソングと「歌ってみた」の魅力を語る

1月3日に放送されたTBSの「マツコの知らない世界 新春SP」は、新年を迎えた視聴者にとって、音楽の魅力を再発見する機会となりました。今回の特集は「カバーソング&歌ってみたの世界」。ゲストに迎えられた歌い手のAdoと音楽プロデューサーの冨田明宏が、音楽の歴史とその進化を楽しく紐解きました。

カバーソングの歴史:昭和から令和まで

カバーソングは、音楽の世界において長い歴史を持つ文化です。1970年代から80年代にかけて、特に日本では洋楽カバーが大流行しました。番組では、西城秀樹の「YOUNG MAN」といった名曲が紹介され、洋楽がどのように日本の音楽シーンに影響を与えたのかが語られました。

平成・令和時代に入ると、カバーソングのトレンドは昭和の名曲へと移行します。特に徳永英明によるカバーは多くのファンを魅了し、Adoも中森明菜の「飾りじゃないのよ涙は」をカバーするほど、世代を超えて愛される楽曲が再び脚光を浴びています。Adoは番組内で、この曲の歌い出し「私は泣いたことがない」に悩んだエピソードを披露し、カバーすることの難しさと魅力を語りました。

「歌ってみた」の世界:ネットが育んだ新たな音楽文化

Adoが愛する「歌ってみた」の世界は、インターネットと共に進化してきました。彼女が「ネットの中に広がるもう一つの放課後」と表現するこの文化は、初音ミクなどのボーカロイドや、カゲロウプロジェクトといったマルチメディアプロジェクトに影響を受けています。Ado自身、これらの「歌ってみた」が彼女の音楽的感性を育てるきっかけとなったと振り返ります。

「歌ってみた」という文化は、個人が自宅で気軽に音楽を楽しむことを可能にし、プロ・アマ問わず多くの人々に創作の場を提供しています。特に若者にとって、ネット上で自分の声を発信することは、自己表現の一環として重要な意味を持っているようです。マツコも驚いたというAdoの「うっせぇわ」の「歌ってみた」バージョンは、ネット文化の象徴とも言えるでしょう。

異なるアプローチを持つ二人の歌姫

さらに、番組には「洋楽カバーの女王」として知られる荻野目洋子が登場しました。彼女は、カバーソングに対する独自の哲学を持ち、原曲を「聴きすぎないこと」をモットーにしています。一方でAdoは、しっかりと原曲を研究するスタンスを持ち、異なるアプローチが対比されました。このように、同じカバーソングでも多様なアプローチが存在することは、音楽の奥深さを感じさせます。

荻野目はまた、井上陽水とのレコーディング秘話を披露し、音楽業界の裏側を垣間見せてくれました。彼女の40年にわたる音楽キャリアは、現在も新しいファンを獲得し続けており、彼女の存在がカバーソングの継続的な人気を支えています。

音楽を通じた世代と文化の橋渡し

「マツコの知らない世界 新春SP」は、音楽が世代や文化を超えて人々を繋ぐ力を持っていることを改めて感じさせてくれる内容でした。Adoと荻野目洋子という異なる時代背景を持つ二人の歌手が、カバーソングを通じて表現するアートの多様性は、視聴者に新たな視点を提供しました。

番組のラストには、織田裕二が「スーパーアスリートの世界」を熱く語る場面もあり、音楽だけでなくスポーツにも目を向けさせ、まさに新年にふさわしい内容となりました。音楽とスポーツ、異なるジャンルが交わることで、視聴者は新しい発見と感動を得ることができたのではないでしょうか。

[高橋 悠真]

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