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2025年01月04日 10時10分

三笘薫、ブライトンでの新たな挑戦と成長:戦術変化に対応する後半戦への期待

三笘薫、シーズン前半戦を振り返る:新たな挑戦と期待の狭間で

2023-2024シーズンのプレミアリーグ、ブライトン&ホーヴ・アルビオンの三笘薫選手は、前半戦を3ゴール2アシストという成績で終えました。彼の活躍を期待するファンにとっては、やや物足りない結果かもしれません。しかし、この数字には複数の要因が絡んでいます。監督交代による戦術の変化や、怪我からの復帰、そして相手チームの警戒心が一層強まったことが影響しています。

守備重視の新戦術とポジションの変化

ブライトンでは今シーズン、監督がロベルト・デ・ゼルビからファビアン・ヒュルツェラーに交代しました。デ・ゼルビ監督のもとで、三笘は攻撃的な役割を担い、ゴール前での決定的な仕事に専念していました。しかし、ヒュルツェラー監督は守備を重視する方針を採用し、三笘にもその一端を担うことが求められました。その結果、彼は自陣深くまで戻り、守備のタスクをこなすシーンが増えました。

この戦術変化により、三笘がゴールやアシストに絡む機会は減少しました。相手ゴールまでの距離が遠くなり、体力を温存しながら攻撃に転じるタイミングを図る必要が出てきたのです。しかし、三笘は「ミトマは優れたチームプレーヤー」と評されるように、個人の数字以上にチームに貢献する姿勢を見せています。

怪我の影響と回復への道

さらに、三笘は昨年2月に負った腰の怪我からの復帰という課題も抱えていました。この怪我により、彼は前シーズンの終盤を欠場し、長いリハビリ期間を経て今シーズンに臨みました。彼自身は怪我を「ポジティブなこと」と捉え、自己を見つめ直す時間としています。この経験が彼のプレースタイルに影響を与え、より慎重で計算されたプレーへと変化させたかもしれません。

相手の警戒と新たな挑戦

三笘のプレースタイルに対する警戒度も増しています。彼の突破力は相手にとって脅威であり、今シーズンは2人のマーカーをつけるシーンがしばしば見られます。こうした状況では、無理に仕掛けるよりもボールをキープし、チームの攻撃のバリエーションを増やす選択をすることが多くなりました。これは、彼の成熟を示す一面とも言えるでしょう。

実際、彼が相手を引き付けてからパスを出し、ゴールに繋げる場面も見られました。こうした形で間接的にゴールに関与するシーンは、数字には残りませんが、彼の戦術理解とチームプレーへの貢献を証明しています。

次世代への影響力

三笘の活躍は、若い選手たちにも影響を与えています。たとえば、MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16で優秀選手に選ばれた徳島市立高の東海林蓮選手は、三笘を目標としています。彼のような若手選手が、三笘のプレーを手本に成長を目指す姿勢は、日本サッカー界にとっても明るい未来を示しているのではないでしょうか。

三笘薫選手のシーズン後半戦への期待は高まっています。彼は「前半戦でできなかったところを、よりできるようにしたい」と語っています。ブライトンがさらなる高みを目指す中で、三笘がどのように進化していくのか、その姿を見守るのが楽しみです。

[伊藤 彩花]

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