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2025年01月07日 22時30分

映画『室町無頼』で大泉洋が時代劇に新風を吹き込む

映画『室町無頼』、大泉洋が挑む新たな時代劇の可能性

大泉洋、時代劇への挑戦

大泉さんは、これまでコメディーを中心に活躍してきた俳優ですが、『室町無頼』ではシリアスで力強い武士の役に挑んでいます。彼自身、先祖が仙台藩の武士であったことを知り、「自分は武士をやるべくして生まれてきた」と冗談混じりに語っています。この言葉には、役者としての新たな挑戦に対する意気込みと、彼自身のルーツに対する敬意が込められています。

撮影現場では、彼と共演する長尾謙杜さんとの「師弟関係」が、映画の重要な要素として描かれています。監督の入江悠さんによれば、撮影現場での彼らのやり取りは脚本にない部分でもどんどん膨らんでいき、映画に新たな深みを与えたとのことです。大泉さんの柔軟な演技と、長尾さんの新鮮な魅力が、物語にリアルな感情を加味しています。

海外へのアプローチと時代劇の未来

日本外国特派員協会での会見では、海外メディアに向けて大泉さんが日本の時代劇の魅力をアピールしました。彼は、時代劇の重鎮である三船敏郎さんに敬意を表しながら、自身の演技への自信を示しました。時代劇が世界的に再評価されている中で、『室町無頼』がどのように国際的な観客を魅了するのか、期待が寄せられています。

さらに、大泉さんは会見の中で自身の過去の作品についても触れ、特に『ゲゲゲの鬼太郎』で演じたねずみ男についてユーモアたっぷりに語りました。これにより、彼の持つ多面的な演技力が一層際立ち、観客にとっては新たな一面を見せる機会となりました。

『室町無頼』が描く歴史の再解釈

映画『室町無頼』は、垣根涼介さんの同名小説を実写化した作品で、歴史的背景を基にしながらも、フィクショナルな要素を大胆に取り入れています。この物語は、応仁の乱前夜の混乱期において、初めて武士階級として一揆を起こした蓮田兵衛の知られざる闘いを描いています。歴史的な事実に基づきつつも、フィクションを交えたこの作品は、観客に新たな視点を提供します。

このような歴史的な物語を、現代の視点で再解釈することは、映画制作において重要な試みです。歴史をただ再現するのではなく、現代の観客に響くテーマを探求することで、過去の物語をより身近に感じられるようにしています。今回の映画は、そうした試みの一環として、観客に新たな感動を与えるでしょう。

[伊藤 彩花]

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