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2025年01月08日 21時11分

『ふったらどしゃぶり』が描く現代日本のBLドラマ

新たなBLドラマ『ふったらどしゃぶり』に見る現代日本の恋愛観

近年、日本のドラマ界ではボーイズラブ(BL)をテーマにした作品が増えてきています。これらの作品は、単なる恋愛模様を描くだけでなく、現代社会が抱える複雑な人間関係や心の葛藤を映し出しています。この傾向を反映した最新作が、MBSドラマ特区の『ふったらどしゃぶり』です。原作は一穂ミチ氏の同名小説で、家電メーカーに勤める二人の男性が、それぞれのセックスレスの悩みを抱えながら、互いに気づかぬまま本音を話し合う不思議な関係性を描いています。

主演を務めるのは、俳優の伊藤あさひさんと武藤潤さん。伊藤さんは作中で、同居する幼なじみ・藤澤和章(松本大輝さん)に対する報われない恋心に苦しむ半井整を演じています。伊藤さんはこの役を「自分史上一番苦しかった」と語り、特に表情のみで繊細な心の機微を表現することに多くの挑戦があったとしています。彼の演技に対する真摯な姿勢は、視聴者に深い共感を与えることでしょう。

一方、武藤潤さんは、セックスレスに悩む萩原一顕を演じています。彼の人生に偶然巻き込まれる形で始まる整との関係は、やがてお互いの心を少しずつ開いていく過程を描きます。武藤さんもまた、初の連続ドラマ主演に緊張を隠せなかったと語りつつも、撮影が進むにつれて楽しさを見出していったと話します。彼の純粋な演技が、作品にリアルさを加えています。

BLドラマが描く現代の恋愛観

また、BLドラマは特に若い世代の視聴者に人気が高く、これらの作品を通じて多様な愛の形が認識され、受け入れられていく過程が見られます。性別や社会的役割を超えて、純粋な人間関係の美しさが描かれることにより、視聴者は既存の価値観にとらわれずに愛を考えるきっかけを得るのです。

出演者たちの意気込みと未来への期待

イベントに出席した伊藤さんや武藤さんは、それぞれの新年の抱負を語り、今後の活躍に期待を寄せています。伊藤さんは「石橋を叩いて、元気よく渡る」という前向きな姿勢を示し、武藤さんは自らの特技である手笛を広めたいと意気込みを語りました。彼らの個性豊かなキャラクターが、ドラマの中でどのように発揮されるのか、楽しみです。

[山本 菜々子]

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