サザンオールスターズ、石川から全国ツアー開始 - 被災地に音楽のエール
サザンオールスターズ、石川県から全国ツアーをスタート
日本の音楽シーンを代表する国民的バンド、サザンオールスターズが、26年ぶりに石川県での公演を果たしました。彼らの全国ツアー「LIVE TOUR 2025『THANK YOU SO MUCH!!』」の初日は、金沢市の石川県産業展示館4号館で、約5300人の観客を魅了しました。この公演は、昨年の能登半島地震や豪雨被害からの復興を願い、被災地に音楽を通じたエールを送るという強い意志のもとで開催されました。
音楽で被災地に希望を
公演当日は、最強寒波の影響で雪がちらつく中、会場には青空が広がり、観客の期待感は一層高まりました。桑田佳祐が「生まれ故郷の金沢に帰ってまいりました」と挨拶すると、会場は大歓声に包まれました。彼らは、音楽を通じて被災地に少しでも明るい話題を届けたいという思いから、今回のツアーを石川県からスタートさせることを決めたのです。
桑田佳祐はステージ上で、「皆さまの元に、すてきな春が訪れますように」と語りかけ、観客に向けて心からのメッセージを送りました。彼の言葉は、観客の心を打ち、会場には温かい雰囲気が漂いました。
新曲と名曲が織りなす夢のステージ
今回のツアーは、3月19日にリリースされる新アルバム「THANK YOU SO MUCH」の楽曲を中心に構成されており、1日に配信リリースされた新曲「桜、ひらり」をはじめとする新曲や、情報解禁されたばかりの「夢の宇宙旅行」が初披露されました。これらの新曲は、被災地への思いを込めたメッセージが盛り込まれており、観客に深い感動を与えました。
また、観客のリクエストに応じて、石川さゆりの「能登半島」をアコースティックアレンジで披露する場面もあり、会場は大いに盛り上がりました。サザンオールスターズは、代表曲である「海」や「ミス・ブランニュー・デイ」なども演奏し、観客を熱狂させました。
サザンの挑戦と未来への期待
サザンオールスターズの全国ツアーは、5月まで続き、全13カ所で26公演が行われます。今回のツアーは、40公演を行った1992~93年の「歌う日本シリーズ」に次ぐ最多公演数となり、約50万人を超える動員が見込まれています。彼らの音楽活動は、昭和、平成、令和と時代を超えて続いており、そのチャレンジングな姿勢には、常に新たな驚きと期待が寄せられます。
ツアーと並行して各地で開催される「よむ“THANK YOU SO MUCH”展」では、最新アルバム収録曲の歌詞パネルやスタジオでの楽曲収録動画などが展示され、音楽の新たな楽しみ方を提案しています。石川公演では、地元の名産品や飲食物が販売される「能登復興応援ブース」も設置され、多くのファンが訪れました。
サザンオールスターズの音楽は、ただのエンターテインメントにとどまらず、社会的メッセージを含むものとして、多くの人々に影響を与え続けています。彼らが届ける音楽は、被災地のみならず、日本中の人々に希望と元気を届ける力を持っているのです。サザンの音楽がこれからも多くの人々の心に響き続けることを、多くのファンが期待しています。
[山本 菜々子]