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2025年01月20日 18時10分

大相撲初場所9日目:豊昇龍の試練と金峰山の快進撃

大相撲初場所9日目:豊昇龍の試練と金峰山の快進撃

豊昇龍は、綱取りの崖っぷちに立たされています。前日、大関経験者の正代に敗れた後、この日は東前頭5枚目の平戸海と対戦し、冷静な突き落としを受けて3敗目を喫しました。横綱昇進を目指す上での痛恨の敗北は、今後の彼の取り組みに大きな課題を残しました。大関としての地位を維持しつつ、次のステップに進むためには、ここからの巻き返しが求められます。

一方で、絶好調の金峰山は9日目も勝利を収め、全勝をキープしました。彼は尊富士との初顔合わせの一戦で、小手投げを決めて勝利を手にしました。この勝利により、金峰山は単独トップを堅持し、その勢いはとどまるところを知りません。彼の快進撃は、下位ランクの平幕力士が上位を脅かす存在になり得ることを示しています。このような新しいスターの誕生は、大相撲界に新たな息吹をもたらしており、ファンの期待も高まっています。

また、大関・琴桜は、西前頭4枚目の宇良にあっさりと押し倒され、6敗目を喫しました。先場所で優勝した琴桜にとって、今場所は厳しい展開が続いています。取り組みの中で彼の持ち味である安定感が発揮されず、ここからの立て直しが急務となっています。大関としての責任を果たすべく、彼の復調が期待されます。

同じ大関の大の里は、関脇・大栄翔をはたき込んで6勝目を挙げました。大の里の冷静さと力強さは、大関としてのプライドを見せつけるものであり、ファンからの支持を集めています。大栄翔はこの敗北で3敗となり、今場所の優勝争いから一歩後退しましたが、まだまだ実力者としての存在感を示しています。

9日目を終えて、全勝は金峰山ただ一人、1敗は千代翔馬のみという状況となり、優勝争いは混沌としています。千代翔馬は東前頭9枚目の美ノ海を破り、勝ち越しを決め、1敗で金峰山を追う形です。彼の安定した取り組みは、今後の逆転劇を期待させるものです。

このように、今場所の大相撲は見どころが満載です。若手力士の台頭や、ベテラン勢の意地がぶつかり合う場面が多く、観客を楽しませています。特に、平幕の力士が上位を脅かす展開は、競技そのものの魅力を再確認させるものです。大相撲の未来を担う新星たちの成長と、それを追いかけるベテランたちの奮闘が織り成すドラマに、これからも目が離せません。

[松本 亮太]

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