スポーツ
2025年01月21日 23時11分

黒木優子、世界王座返り咲き!後楽園ホールでの熱戦を制す

黒木優子、世界王座返り咲きの裏にある努力と挑戦

東京・後楽園ホールで開催されたWBA女子ミニマム級王座決定戦で、黒木優子選手が韓国のソ・リョギョン選手を3-0の判定で下し、見事に王座に返り咲きました。黒木選手は元WBAとWBOの女子アトム級統一王者でもあり、今回の勝利で4本目の世界ベルトを手に入れました。この試合は黒木選手にとって約1年ぶりの世界挑戦であり、彼女のボクシング人生において重要な一戦となりました。

試合の流れと黒木選手の戦い方

試合は序盤から相手の長いリーチに苦しめられる展開となりました。ソ選手の積極的な攻撃に対し、黒木選手は左ストレートを中心に反撃し、着実に有効打を重ねていきました。しかし、3回には右ストレートを浴びてよろめく場面もあり、試合の行方は最後まで予測がつかない状況でした。最終的には僅差の判定勝利となり、3人のジャッジが全て2ポイント差で黒木選手の勝利を支持しました。

試合後のインタビューで黒木選手は自身のパフォーマンスに対して悔しさを滲ませながらも、「首の皮一枚つながった」と感慨深げに語りました。彼女はまた、「これからベルトを守っていきます」と今後の意気込みも見せていました。

苦境を乗り越えた黒木選手の背景

黒木選手にとってこの試合は、昨年1月に松田恵里選手に敗れ、WBA・WBO世界アトム級王座から陥落した後の再起をかけた一戦でした。その後、昨年9月に再起戦として行われた試合では4回TKO勝ちを収め、今回の世界王座決定戦に挑むこととなりました。

この試合は、彼女にとって「ラストチャンス」と位置づけられており、精神的にも非常に大きなプレッシャーがかかっていました。それでも黒木選手は、懸命に戦い抜き、見事に自らの力を証明しました。

33歳の挑戦、未来への展望

黒木選手は現在33歳。この年齢は女子ボクサーにとってキャリアの岐路ともいえる時期です。しかし、彼女は「33歳まだまだ伸びしろある」と語り、さらなる成長への意欲を見せています。試合後のコメントでは、「今日の内容では世界チャンピオンと言えない。次は全然違う姿を見せられるように頑張りたい」と、自己改善への意識も高く持っています。

一方、真正ジムの山下会長は、「普通の防衛戦をやっていても意味がない」とし、他団体との王座統一戦を視野に入れていることを明かしました。黒木選手の今後のキャリアにおいて、さらなる挑戦の機会が待っていることは間違いありません。

[佐藤 健一]

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