ベガルタ仙台、J1昇格を狙う熱戦の舞台裏が明らかに!
ベガルタ仙台、J1昇格を目指す熱い戦いの舞台裏
2024年12月7日、岡山のシティライトスタジアムでは、サッカー界の名誉を賭けた一戦が繰り広げられようとしている。J1昇格プレーオフ決勝で戦うのは、ベガルタ仙台とファジアーノ岡山。仙台の森山佳郎監督とMF郷家友太は、長い道のりを経てここまで辿り着いた決戦に向けて、心の底から燃え上がる意気込みを見せている。
過去の苦境を乗り越えて
ベガルタ仙台は2019年以来J1の舞台から遠ざかっていたが、今年のプレーオフ準決勝でVファーレン長崎を4-1で破り、奇跡的な勝利を収めた。森山監督は、2点差以上での勝利の確率を「5%」と見積もっていたが、チームはそれ以上の結果を出した。これは、「思いが強い方にボールは転がる」という、森山監督の言葉を実証するかのような試合だった。郷家友太も試合後、「反骨精神を持って食らいついた結果だ」と語り、選手たちの強い意志が勝利を引き寄せたことを強調した。
岡山戦への決意と秘策
森山監督は、決勝のファジアーノ岡山戦について「我慢やイライラが募るゲームになる」と覚悟を示しつつも、秘策を胸に秘めていると語った。仙台は今季、岡山に2戦2敗の苦杯を舐めているが、指揮官は「借りを返さないと」と強い決意を表明。ベガルタ仙台は、スピードと攻撃力を兼ね備えたMFオナイウ情滋とMF有田恵人をトップに据え、相手の守備を崩す作戦を立てている。
仙台はJ2で2番目に失点が少ない堅守を誇る岡山に対し、攻撃的な姿勢で挑む意向を示している。これは、森山監督が長崎戦で見せた大胆な戦術の延長線上にある。郷家は「一発勝負に向けて気合が入っている」と語り、選手たちの意気込みは高まっている。
サポーターの力を背に
仙台の選手たちは、サポーターの熱烈な応援を背に、試合に臨む。長崎戦では、1万6000人の相手サポーターと互角以上に張り合った仙台サポーターの存在が、選手たちに爆発力を与えた。郷家は、「選手だけが戦っているわけではない」と述べ、サポーターの声援を背にゴールを決めた後のガッツポーズでその思いを表現した。
仙台のサポーターは、選手たちが出発する際にもスタジアム前で応援のメッセージを送った。選手たちはその期待に応えるため、心を一つにして戦いに臨む覚悟を決めている。
中断明けの強さを信じて
ベガルタ仙台は今季、リーグ戦の中断明けに特に強さを見せてきた。森山監督は「中断明けは集中力が増す」と語り、実際にエスパルスや横浜FCとの試合で勝利を収めてきた。郷家も「中断明けの僕らが強いことは今までのデータもそうですし、分かってたので、必然と言えば必然だ」と自信を覗かせる。
岡山戦に向けて、仙台は再びその集中力を最大限に引き出し、強敵を打ち破るべく準備を整えている。リーグ戦での2戦2敗という過去の結果を覆すため、チーム全体が一丸となって立ち向かう。
[山本 菜々子]