岩井俊二監督、名作「Love Letter」と中山美穂の神々しさを語る
岩井俊二監督が語る中山美穂さんの神々しさと「Love Letter」の名シーン
映画監督の岩井俊二氏が、女優で歌手の中山美穂さんの突然の死去に際し、彼女との思い出を振り返った。中山さんは1995年の映画「Love Letter」で主演を務め、多くの映画賞を受賞した。岩井監督によると、彼女の演技には驚かされることばかりだったという。
中山さんは当時、コメディーやアグレッシブな役柄で知られていたが、岩井監督が実際に会った彼女は「お姫様のような清楚さ」を持ち、まるで神々しいまでの存在感を放っていた。彼女の演技は、まさにその神秘的な雰囲気を見事に体現していたのである。
名作「Love Letter」のクライマックスシーンで、中山さんが「お元気ですか?私は元気です」と叫ぶ場面は、監督自身が「彼女の作品」と評するほどの名シーンとなった。この場面は、岩井監督が細かい演技指導をせずに中山さんに委ねた結果、生まれたものだ。現場での彼女の理解力と感受性が、この名シーンを生み出したのである。
岩井監督は、「本当にNGがほぼなかった」とも述べており、中山さんのプロフェッショナルな姿勢に感銘を受けていた。台詞の変更があっても、彼女は即座に対応し、その場での演技を完璧にこなす能力を持っていた。
中山さんの演技力が際立っていたことは、彼女が受賞した数々の映画賞が証明している。しかし、彼女の死去により、岩井監督と彼女の再共演の夢は叶わなくなった。監督は「また一緒にやろう」と何度も話していたが、その言葉が実現することはなかった。
元夫・辻仁成氏の心中に寄せられるネットの声
中山美穂さんの元夫であるミュージシャン兼作家の辻仁成氏も、彼女の死去後にX(旧ツイッター)で言葉を発信した。辻氏の投稿は中山さんの死に直接関係がないと見られているが、ネット上では彼への励ましの声が多数寄せられている。
辻氏は中山さんと2002年に結婚し、2004年にはパリに移住。長男をもうけたが、2014年に離婚している。彼の投稿には「自分を大事にしてください」というメッセージが込められており、ネット上では「元気を出して下さい」「辻さんもご自愛を」など、彼の心中を気遣う声が飛び交った。
辻氏の言葉は、誰もが抱える人間関係の中でのストレスや不満を解消するためのアドバイスとして、多くの人々に響いているようだ。このようなメッセージが、彼の元妻である中山さんの突然の死を受けての心情を反映しているのかもしれない。
彼の言葉は、身近な人を失った時にこそ、自分自身を大切にすることの重要性を思い出させるものである。辻氏と中山さんの間に築かれた絆は、たとえ離婚という形で終わりを迎えても、彼の心に何らかの影響を及ぼしているに違いない。
中山美穂さんの死去は、多くの人々に衝撃を与えた。彼女の才能と人柄を知る人々は、その喪失に対する悲しみを共有し、彼女の残した作品を通じてその遺産を振り返っている。中山さんの演技は、彼女自身の理解と感受性によって生まれたものであり、その瞬間は彼女の作品として永遠に記憶され続けるだろう。そして、彼女を知る人々は、その思い出と共に、彼女のような存在の大切さを再認識している。
[山本 菜々子]