経済
2024年12月08日 23時51分

沖縄で発見!琉球の風味と文化を深く味わう旅 2024

琉球の風味と共に、新たな旅の魅力を探る

沖縄を舞台にした特集「クルマとともに旅に出よう2024」。この秋、GQ JAPANによる提案は、単なる観光地巡りを超え、地元の風土や文化を深く堪能する旅だ。バーテンダーの後閑信吾が案内する“美ちゅらな風味”の旅路は、琉球の食文化と独特の時間感覚を体験するものとなっている。

那覇の「中華 知花」:異国情緒と地元愛の融合

那覇の中心地に位置する「中華 知花」は、ただの中華料理店ではない。後閑信吾が何度も訪れるこの店は、厳選された食材と洗練された味わいが特徴で、シェフとの親密な会話が楽しめるカウンター形式が魅力だ。沖縄での中国料理の存在は、地理的にも文化的にも必然と言えるだろう。那覇を中心に考えると、上海や台湾、さらには韓国やフィリピンといったアジアの主要都市へのアクセスが容易で、アジアのハブとしての潜在能力を秘めているのだ。

「東京でもニューヨークでも味わえないようなユニークな中国料理は、ぼくにとっての一種の沖縄料理でもあるのかな」と語る後閑。彼の言う通り、那覇はアジアの交差点として、異国情緒と地元愛が混在する特異な場所だ。その融合が、観光客がまだ知らない新しい沖縄の姿を見せてくれる。

「マージッシュコーヒー&ベーグル」で味わうオキナワンタイム

次に訪れるのは読谷村の「マージッシュコーヒー&ベーグル」。ここでは、エチオピアをベースにしたオリジナルブレンドのコーヒーと、紅芋ベーグルが楽しめる。この場所は、ただコーヒーを飲むだけでなく、日常の喧騒から離れ、オキナワンタイムという「ゆったりとした時間」を体感する場だ。

「たまにここへ来てぼーっとしたくなるんです。何もしないことから始める1日って最高に贅沢でしょ」と後閑は微笑む。確かに、窓から見える壮大な海景色を眺めながら、何もせずに過ごすのは贅沢極まりない。忙しい現代人にとって、何もしないことは一種の贅沢だ。読谷村の高台から見渡す景色は、心に余裕をもたらす。

「エルレキオ」での一夜:琉球のスパイスを味わう

夜は那覇のバー「エルレキオ」へ。後閑がバーマネージャーを務めるこのバーは、「KOKUTO DE LEQUIO Chura-Umi Spiced Rum」というリリース前のラムを試飲する場でもある。このラムは、黒糖の甘さとヒレザンショウのスパイシーな風味、そしてアーサの香りが重層的に感じられる逸品だ。「これ、ストレートで飲むより、ダイキリで飲んでみたいかな」と後閑がつぶやくと、彼自らカクテルを振ってくれるという贅沢な瞬間も。

那覇はSG Groupが地方店をオープンする際に選んだ唯一の都市であり、後閑の「那覇はアジアの中心になれる街」というビジョンに基づいている。アジア各地からのゲストが集まるこのバーは、国際色豊かな雰囲気を醸し出している。那覇の夜は、そんな多様性に富んだ文化交流の場としても機能しているのだ。

琉球の風味を追い求める旅は、異文化との出会いと、地元のもてなしの心を感じることができる。観光地としての顔を超えた沖縄の魅力が、後閑信吾の案内でより一層輝きを増している。こうした旅は、ただの訪問ではなく、心に刻まれる体験を提供してくれる。次にあなたが旅に出るとき、その行き先に沖縄を選んでみてはどうだろうか。美しい風景とともに、深い文化の香りを感じることができるだろう。

[中村 翔平]

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