国際
2024年12月11日 15時40分

トランプ氏の外交戦略:家族と友人に託す未来?

トランプ氏の「家族と友人で固める」外交戦略:ギルフォイル氏とバラク氏の起用から見る未来

トランプ氏は自らの交流サイト「トゥルース・ソーシャル」でギルフォイル氏を「長年の盟友」と称し、彼女が「ギリシャとの強力な二国間関係を育むのに適任」であると述べた。しかし、このような人選は果たして国益にかなっているのだろうか?それとも、個人的な関係を優先した結果なのか。トランプ氏の起用方針は、彼が自らの周囲に信頼できる人物を配置することで政策遂行をスムーズに進めようとする狙いがあるとも言えるが、同時に批判の的にもなっている。

エリック・トランプ氏が語る「非常に大きな壁」:利益相反を防ぐための試み

トランプ氏の次男、エリック・トランプ氏は、一族が運営するトランプ・オーガニゼーションについて、事業活動を米政府から隔てる「非常に大きな壁」を設けると発表した。この発言は、利益相反の懸念を払拭しようとするものだが、果たしてどこまで効果があるのか。

トランプ・オーガニゼーションは国内外で幅広く事業を展開しており、特に中東地域での利権は大きい。エリック氏は、政府と直接取引を行う可能性は低いとし、法務チームが慎重に取引を精査することで利益相反を回避すると述べた。彼はまた、ビットコインを「金融革命」と称し、アメリカをビットコインの首都にするというビジョンを語った。これは、彼がデジタル経済を通じて新たな成長を模索していることを示している。

しかし、ビットコインという不安定な資産に対する過度な依存はリスクを伴う。エリック氏の発言は、新しい経済モデルを模索する意欲を示しているものの、具体的な政策や実行プランが求められる。

トランプ氏とトルドー首相の関税戦争:SNSでの挑発とその影響

トランプ次期大統領はSNS上でカナダのジャスティン・トルドー首相を「カナダ州の知事」と揶揄し、関税問題をめぐる緊張を煽っている。トランプ氏は、カナダからの不法移民や違法薬物の流入を理由に、すべての輸入品に25%の関税を課すと表明したが、これに対抗するトルドー氏の動きを受けての発言とみられる。

この挑発的な言動は、トランプ氏が交渉において強硬姿勢を示す一方で、彼自身の主張を際立たせるための手段でもある。カナダとアメリカの関係が複雑化する中で、トランプ氏の発言は市場にも影響を与える可能性がある。特に、アメリカとカナダの経済が深く結びついているだけに、関税引き上げは両国の経済に大きな影響を及ぼすだろう。

[松本 亮太]

タグ
#トランプ外交
#ビットコイン
#関税戦争