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2024年12月12日 21時10分

岩政大樹、新たな挑戦!コンサドーレ札幌を率いる新監督誕生

新たな時代への船出:岩政大樹がコンサドーレ札幌の舵を取る

北海道コンサドーレ札幌は、2025シーズンに向けて新たな指導者のもとで歩みを開始する。元日本代表DFであり、指導者としても名を馳せる岩政大樹氏(42)が新監督に就任した。この人事は、札幌にとって大きな転換点となる。前任のペトロビッチ監督が築いた攻撃的サッカーの伝統を「継承と前進」というテーマで引き継ぎ、再びJ1の舞台へと返り咲くことを目指す。

岩政監督は、鹿島アントラーズでの輝かしいキャリアを経て、監督としても鹿島やベトナムのハノイFCで成果を上げてきた。彼は札幌での挑戦を「これ以上ないチャレンジ」と表現し、その意気込みは新たな希望をチームにもたらす。

攻撃的サッカーの継承と進化

「継承と前進」という言葉に込められた意味は深い。ペトロビッチ監督が札幌に根付かせた攻撃的サッカーは、Jリーグの中でも一際異彩を放っていた。そのスタイルを維持しつつも、岩政監督はさらに独自の色を加える意向だ。彼は「ミスを恐れない攻撃的マインド」を強調し、他のクラブとは一線を画すスタイルを目指す。

岩政監督が目指すのは単なる模倣ではない。彼は自身の監督キャリアを通じて「プログレッシブ(前進)」なスタイルを確立しつつあり、その経験を札幌で生かすことを誓っている。ハノイFCでの成功も彼の自信を後押ししているだろう。リーグ8位から3位へと押し上げた手腕は、札幌ファンにとっても期待の持てるものだ。

新しい風とタイトルへの期待

来季、札幌は9年ぶりにJ2からのスタートを切る。しかし、岩政監督は「J1昇格」だけでなく、「天皇杯やルヴァン杯でのタイトル獲得」を明確な目標として掲げている。彼の視点は、単にトップディビジョンへの復帰にとどまらず、クラブに新たな栄光をもたらすことにある。

「札幌には有能な選手が揃っている」と語る岩政監督は、既存の戦力を信頼している。選手たちの個々の能力を引き出し、一体感を持ってチームを作り上げることが彼の使命だ。補強に関しては口出しを控え、ピッチ上での指導に専念する意向を示している。

札幌は、地元の支持を受け、その特有の文化と一体感を持って攻撃的サッカーを展開してきた。この土地柄が、クラブの哲学を支え、選手たちが全力でプレーする原動力となっている。岩政監督も、札幌のこの文化を大切にしたいと強調する。

新体制の下での期待と不安

札幌の新しい挑戦には、多くの期待が寄せられる一方で、不安も残る。チームの編成はまだ不透明であり、新たな戦術がどれだけ速やかに浸透するかは未知数だ。しかし、岩政監督はその不安をものともしない強い決意を持っている。「北海道コンサドーレ札幌のために戦いたい、このクラブを救いたいという思いがある選手たちと仕事がしたい」と語る彼の言葉には、チームを再構築する強い意志がうかがえる。

札幌は、練習の全公開を通じて、サポーターとの距離を縮め続けている。岩政監督も「フルオープンですよ」と笑顔で応え、サポーターとの一体感を大切にする姿勢を見せた。このオープンな姿勢が、彼のチーム作りにも影響を与えることだろう。

[高橋 悠真]

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