IT
2024年12月12日 22時30分

宇宙で芽キャベツ禁止!科学的理由と宇宙探査の未来を探る

宇宙での芽キャベツ禁止令、その裏にある科学的理由と宇宙探査の未来

宇宙飛行士が宇宙で芽キャベツを食べることができないという事実は、まるでクリスマスの食卓にサンタが来ないようなものだ。芽キャベツは英国のクリスマスディナーの定番であり、地球上ではその独特の風味と栄養価で愛されている。しかし、宇宙空間ではその存在が危険を伴う。宇宙飛行士たちが芽キャベツを避ける理由には、科学的な背景が隠されている。

芽キャベツが宇宙で禁止される理由は、そのガス生成能力にある。芽キャベツを食べると腸でガスが生成され、それが放屁として排出される。このガスはメタンを含んでおり、燃えやすいため、小さな密閉空間である宇宙カプセル内では、火災の危険を増大させる可能性がある。元NASAの宇宙飛行士マイク・マッシミノ氏は、「オナラは燃えやすく、宇宙飛行士に不快な思いをさせたくない」という極めて実用的な理由を述べている。このように、宇宙では日常的な行動が大きなリスクを伴うことがあるのだ。

一方で、宇宙探査の未来は芽キャベツを超えた大規模な挑戦を迎えている。特に、月面での測位システムの構築は、その一つだ。アークエッジ・スペースが進める「月版」GPSの高精度化は、地球外での生活の基盤となる。これは、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で進めるプロジェクトであり、月での通信や測位の国際標準フレームワーク「LunaNet」の一部となる予定だ。

このシステムの目的は、月面での探査車の走行や基地建設など、さまざまな活動を支援することだ。月での測位サービスは、地球のGPSのように、正確な位置情報を提供することが求められている。月面産業の活発化が予想される中、測位精度の向上は不可欠である。

そして、宇宙探査の最前線を走るのが、スペースXの「スターシップ」だ。スペースXは、スターシップの第1段エンジン「Super Heavy」の燃焼試験を行い、その技術力を見せつけている。このスターシップは、地球の外へ人類を送り出すための超大型ロケットであり、これまでに6回の打ち上げ試験が実施されている。最近では、海上への軟着水や発射台アームによる空中キャッチにも成功しており、その技術の進化は目を見張るものがある。

スターシップの次の打ち上げは、NASAがFAAに送信したメールによると、来年の1月11日が目標日とされている。このように、宇宙探査は一歩ずつ着実に進んでおり、将来的には月や火星が人類の新たなフロンティアとなる日もそう遠くはないかもしれない。

宇宙での生活は、芽キャベツのような小さな問題から、月面での大規模なインフラ構築に至るまで、多岐にわたる課題を抱えている。しかし、それらの課題を克服することで、人類は新たな時代を切り開くことができるだろう。芽キャベツの禁止が示すように、宇宙ではどんな小さなことも命に関わる問題となる。だからこそ、宇宙飛行士たちは日々、慎重に任務を遂行しているのだ。そして、その努力の積み重ねが、未来の宇宙探査の礎となるのである。

[中村 翔平]

タグ
#NASA
#スペースX
#宇宙探査