「ミッドナイトボートレース」海野康志郎の快進撃!上平真二の堅実スタートに注目
「ミッドナイトボートレース」:海野康志郎の快進撃と上平真二の堅実なスタート
海野康志郎:勝利への強い意志と冷静な判断力
初日から海野康志郎は、まるで疾風のごとく連勝を果たし、その勢いはとどまるところを知りませんでした。6号艇からの4Rでは、予想を覆して2コースを奪取し、鋭い差しで勝利を掴みました。12Rのドリーム戦でも、上平真二の逃げを一度は許したものの、バックストレッチで加速し、内側から追い抜くという冷静な判断を見せました。彼のコメントにもあるように、「ペラはもう自分の形にぶっ叩いた」という言葉には、自信と準備の積み重ねが感じられます。
海野は「全部(1着)獲るつもりで頑張りたいね」と語り、一走目を終えた時点でパーフェクトVを意識しています。その背景には、これまでの経験と、自分の技術を信じる強い意志があります。彼にとって、この若松ボートのミッドナイト開催は、次に控えるSGグランプリシリーズ(住之江)への重要なステップでもあります。彼が37歳の誕生日を迎える最終日に、最高の形でこの大会を締めくくることができれば、未来への大きな原動力になることでしょう。
上平真二:堅実な走りと安定感
一方、ドリーム戦の1号艇を務めた上平真二もまた、堅実な走りで初日を飾りました。彼は前節の鳴門71周年では準優勝を果たし、良好なリズムを維持しています。イン戦では9走連続2連対中という安定感を誇り、その堅実なスタートは観客に安心感を与えます。
上平の持つ54号機は、前検タイムも良好で、全体の中で2番目の速さを記録しました。「特訓では宮地選手より良かった感じ」と語るように、彼のマシンへのフィーリングも上々です。ただ、ペラの調整を怠らず、さらなるパフォーマンス向上を目指す姿勢は、彼の職人気質を感じさせます。
若松の夜に浮かぶ未来
この若松ボートのミッドナイト開催は、まるで星空の下で行われるロマンティックな舞台のようですが、その裏側には選手たちの熱い闘志と冷静な戦略が交錯しています。特に、海野と上平の対照的なアプローチは、観客に多様な楽しみを提供しています。
若松ボートの夜は、ただのレース以上のものを提供しています。それは、選手たちの人間ドラマであり、観客との一体感です。競艇というスポーツが持つダイナミズムと、選手たちの個性が交錯するこの舞台は、まるで人生そのもののような豊かさを感じさせてくれます。
[田中 誠]