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2024年12月16日 18時20分

ビットコイン、史上最高値更新!トランプ政策が追い風に?!

ビットコイン:強気の12月がもたらした新たな高値とその背景

12月はビットコインにとって特別な月であり、今年もその例外ではない。ビットコイン(BTC)は12月16日にドルベースで10万6000ドルを突破し、史上最高値を記録した。この「サンタクロースラリー」とも呼ばれる年末の強気相場は、ビットコイントレーダーたちが未来に向けてさらに高い目標を掲げるきっかけとなった。彼らは12万ドルを次なるターゲットとして見据えている。だが、この背後には一体何があるのだろうか?それは、金融市場の複雑な舞踏会に他ならない。

政策と市場の交錯:ビットコインの成長を支える要因

ビットコインの成長を促進している要因の一つに、ドナルド・トランプ次期米大統領がビットコインに関する新しい政策を導入するのではないかという期待がある。トランプ氏は、暗号資産に対して前向きな姿勢を示しており、この動きは市場にとって大きな追い風となっている。さらに、ライオット・プラットフォームズやマイクロストラテジーといった暗号資産関連企業が、ここ数週間で数十億ドル相当のビットコインを購入したことも市場を活性化させている。

また、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ政策もビットコインに影響を与えている。FRBは政策金利を引き下げる方針を示しており、それによって米ドルの価値が下がる一方、ビットコインを含むリスク資産に投資する魅力が増している。とはいえ、FRBのコメントがさらなる緩和への期待を抑制する可能性もあり、市場は一筋縄ではいかない様相を呈している。

12月の強気相場:サンタクロースラリーの背景

ビットコインの12月の強気相場は、俗に「サンタクロースラリー」と呼ばれ、過去8年間で6回も上昇を記録している。2015年以降、ビットコインは12月に少なくとも8%、最大で46%(例外的な2020年)上昇している。これは、ホリデーシーズンに向けた需要の高まりや、確定申告シーズン前の利益確定売りが影響していると言われている。

この季節性の高まりに加えて、ビットコイン現物ETF(上場投資信託)の承認も価格上昇に寄与している。米証券取引委員会(SEC)がビットコインETFを承認したことは、伝統的な金融市場からの資金流入を促し、ビットコインの信頼性を高める結果となった。

未来への視点:ビットコインの価値とその可能性

ビットコインの時価総額は現在、8位の銀を超え、6位のアルファベット(Google)に迫る約318兆円となっている。この数字は、ビットコインが単なるデジタル資産以上の存在となりつつあることを示している。市場の専門家たちは、機関投資家や富裕層がポートフォリオにビットコインを組み込むことに慣れるには時間がかかるとしつつも、その実現がビットコイン市場への資金流入を急増させる可能性があると見ている。

さらに、トランプ次期大統領の暗号資産への積極姿勢や、継続的な金利引き下げ、中国からの景気刺激策支出などが、ビットコインの価格を支える要因となっている。暗号資産取引所BTSEのCOO、ジェフ・メイ氏は、「ビットコインには依然として大きな上昇余地があり、2025年末までに12万5000ドルの水準を簡単に突破する可能性がある」と述べている。

しかしながら、ビットコインの価格動向は依然として不安定であり、FRBのタカ派的な利下げ姿勢や、米国債利回りとドルの上昇がビットコイン市場に影を落とす可能性もある。それでも、長期的には暗号資産市場が成長を続けるという見方が多数派を占めている。

[高橋 悠真]

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