栗原陵矢、ハワイで誓う「3割の夢」!ソフトバンクの新たな挑戦
栗原陵矢、ハワイで誓った「3割の夢」への挑戦
ソフトバンクの栗原陵矢内野手(28)がハワイでの優勝旅行を経て、来季の打率3割を目標に掲げた。彼の決意は、太平洋の波のように大きなうねりを持って、彼のバッティングに変化をもたらす可能性を秘めている。今季の成績は140試合で打率2割7分3厘、20本塁打、87打点を記録し、初のベストナインに輝いた。栗原の活躍に期待を寄せる小久保裕紀監督(53)は、「打率3割は夢じゃない」と太鼓判を押す。彼の言葉には、期待と共に栗原への大きな信頼が込められている。
打高よりも投高、栗原が目指す新たな境地
近年のプロ野球は、かつての「打高投低」の時代を経て、現在では「投高打低」が顕著となっている。打者にとっては厳しい環境ではあるが、栗原はその中で新たな目標を見据えている。「近藤さんがあれだけ毎年コンスタントに3割を残していることが自分の目標」と近藤健介外野手(31)を目指す姿勢を明らかにした。今季、3割を超えたのは近藤だけであり、その背中を追いかけることで栗原はさらなる成長を遂げることを誓った。
栗原の挑戦は、彼自身の技術と精神力にかかっている。「自分の打撃が確立されていれば、3割は打てる」と自信を持つ姿が印象的だ。小久保監督も「もったいない打席を減らせば、今の投高打低の時代でも首位打者争いは夢じゃない」と栗原の可能性に太鼓判を押す。指揮官が期待するのは、選球眼の向上とボール球を見極める忍耐力だ。これは、栗原自身が「もったいない打席を減らす」と自覚している点でもある。
柳田、近藤、そして栗原、最強カルテットの形成を目指す
栗原の目標達成には、彼自身の進化が必要だ。柳田悠岐選手や山川穂高選手、そして近藤健介選手といったリーグを代表する打者たちと肩を並べるためには、精度の高い打撃が求められる。彼がその一翼を担うことで、ソフトバンクの最強カルテットが形成され、リーグ連覇と日本一奪回への道が開かれるのだ。
栗原は、今季の序盤に苦しんだものの、5月に復調し、月間MVPを2度獲得した。この波に乗り続けることができれば、彼の3割達成も夢ではない。打撃では内外角の球をうまくさばき、左中間方向へ大きな打球を打ち分ける技術を持つ。これらのスキルを活かしながら、さらに精度を上げていくことが彼の課題となる。
ハワイでの優勝旅行でリフレッシュし、サーフィンで波に乗った栗原が、次はプロ野球界の新たな波に乗る準備を整えている。彼が目指す「3割の夢」は、ただの夢物語ではなく、現実に手が届くものである。彼の決意がひとつの大きな波となり、プロ野球のフィールドを駆け抜ける姿を、私たちは心待ちにしている。
小久保監督の言葉にもあるように、「もう一つ上を目指していかないと」。栗原にとって、その「上」とは何か。それは、単なる数字の達成ではなく、自分自身を超えること。彼がその答えを見つける日が来るのを、誰もが期待している。プロ野球の新たなシーズンが始まるとき、栗原のバットから放たれる一打が、どんな景色を描くのか。未来は、彼のバットに託されている。
[伊藤 彩花]