アップルの未来展望:5Gモデム、自社製折りたたみiPhone、次世代iPad Proの進化
アップルの未来展望:5Gモデム、折りたたみiPhone、そして新世代iPad Proの行方
自社製5Gモデムの台頭:舞台裏でのテストとその狙い
まず、アップルが5年以上の歳月をかけて開発してきた独自の5Gモデムについて。これは2024年に発売予定のiPhone SE(第4世代)やiPhone 17 Air、さらには低価格iPadに搭載される見込みだ。この動きは、クアルコムからの依存を減らし、技術的な自立を目指すアップルの大きな一歩と言える。しかし、現行のクアルコムのモデムと比較すると、アップルのモデムは理論上の速度が遅く、ミリ波をサポートしないなどの制約もある。それでも、消費電力の低減やネットワークスキャン性能の向上など、いくつかの利点が強調されている。
このモデムはすでに世界中の数百人の従業員によってテストされており、低価格製品での実装から始めることでリスクを軽減する戦略を取っている。これは、まるで新しいシューズを履いて走る前にまずは歩いてみる、そんな慎重さを感じさせる。
折りたたみiPhoneの登場:市場へのインパクトと期待
次に、2026年後半に予定されている折りたたみ式iPhoneの登場である。このデバイスは、サムスンのGalaxy Z Flipのような「クラムシェル」デザインを採用すると予想されている。縦に折りたためるこのデザインは、ポケットに収まるコンパクトさと、展開したときのフルサイズの利便性を提供する。
折りたたみスマートフォン市場は既に存在感を増しており、アップルがこの市場に参入することで、2026年には大きな成長が期待されている。アップルのブランド力とデザイン力が組み合わさったとき、果たしてどのような革新が生まれるのか、期待が高まるばかりだ。
次世代プロセッサM5搭載iPad Pro:性能向上とデザインの変革
2025年後半には、次世代プロセッサM5を搭載したiPad Proが量産開始される予定である。M5チップは、TSMCの3nmプロセス技術を用いて製造され、ARMアーキテクチャを強化することで、前世代からの大幅な性能向上を図る。同時に、コスト面から2nmプロセスの採用を見送ったが、SoIC技術を活用することで、既存の技術を最大限に引き出している。
この新たなiPad Proの背面には、Appleロゴの向きが横置きになる可能性があるという。これは、単なるデザイン変更ではなく、横向きでの使用を前提とした新たなユーザー体験を提供する布石とも考えられる。
[田中 誠]