映画『室町無頼』、神田明神で豪華キャストがヒット祈願
映画『室町無頼』、豪華キャストが神田明神でヒット祈願
2024年12月18日、東京の神田明神で映画『室町無頼』のヒット祈願イベントが行われた。主演の大泉洋、共演の長尾謙杜(なにわ男子)、松本若菜、堤真一、そして監督の入江悠が参加し、来年の抱負を絵馬に記して発表した。この場には日本屈指のパワースポットとして知られる神田明神が選ばれ、映画の成功を祈願するために豪華な和装姿で集まった。
この映画は、直木賞作家・垣根涼介の同名小説を原作とし、室町時代に実在した武士階級の一揆を描いたアクションエンターテインメント。歴史の舞台にのぼることなく消え去った「無頼」たちの知られざる闘いを描くという、歴史ファンにはたまらない内容だ。特に、蓮田兵衛という実在の人物を中心に展開する本作は、彼のもとに集結したアウトローたちのドラマチックな物語が大きな見どころとなっている。
大泉洋と長尾謙杜のユーモラスな抱負
それぞれの抱負が披露される中、大泉洋が掲げたのは『人体改造!!無敵になる!!』というユーモラスなものだった。大泉は、「堤さんの抱負を見たら、掛けるのをやめようかと思った(笑)」と冗談交じりに語り、他のメンバーからの笑いを誘った。一方、堤真一は『挑戦』と力強く記した抱負を見せ、「還暦を迎えたが、新しいことを始めたい」と熱い意気込みを語った。大泉はこれに対して、「いや、僕も『人体改造』って、そういうことなんですよ!(笑) “挑戦”ということ!」と掛け合いを続けた。
長尾謙杜は『負けない!』と記し、「映画の中でも負けない戦いを見せましたが、日常でも、あらゆる欲望に負けないで頑張る!」と決意を表明。松本若菜の『縁を大切に 感謝を忘れず』という抱負は、彼女の誠実な人柄を表すもので、多くの共感を呼んだ。
ジャパンプレミアでの大泉洋の語り
同日、有楽町朝日ホールで行われたジャパンプレミアでは、大泉洋が「来年の運も使い果たしている!」と観客に語りかけ、映画の迫力を強調した。「民衆を率いて一揆を起こし悪政を正すという、非常にわかりやすい映画です。とにかく迫力がすごくて、そのまま一揆にのまれていくような感覚。観終わったあと疲れると思います!」と、映画の魅力を熱弁する姿が印象的であった。
キャスト陣の体を張ったアクションも見どころの一つだ。大泉は、特に長尾謙杜のストイックな姿勢に感心し、「年配の殺陣はちょっとやったらすぐ休憩。監督がOKと言ったらOK。もう1回なんて……」とボヤきつつ、長尾の「悔しいのでもう1回お願いします」という姿勢を称賛した。
映画の制作背景と期待
『室町無頼』の制作には、エキストラ総勢5000人、撮影期間約3カ月という大規模なプロジェクトが展開された。企画の立ち上げから公開までには10年の歳月がかけられ、監督の入江悠は「毎日とんでもないお祭り騒ぎのようで、大泉さんが試写を観て、よく撮りましたねとおっしゃってくださいました」と安堵の表情を浮かべた。
この映画は、単なる歴史ドラマの枠を超え、現代社会にも通じるメッセージを持っている。腐敗した政治に立ち向かう姿勢や、アウトローたちが持つ自由への渇望は、現代に生きる私たちにも共鳴する部分が多い。歴史的な背景と個性豊かなキャラクターが織りなす物語は、観る者に深いインパクトを与えることだろう。
映画『室町無頼』は、2025年1月10日にIMAX版が先行公開され、1月17日に全国公開予定。観客にどのような感動や驚きを提供するのか、公開が待ち遠しい。
[佐藤 健一]