経済
2024年11月25日 22時45分

神戸に新リゾート型アウトレット「マリンピア神戸」誕生

神戸に新たなリゾート型アウトレットモール誕生:「マリンピア神戸」の再開発とその可能性

神戸市垂水区に位置する「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」が、約1年間の大規模な建て替えを経て、11月26日にグランドオープンを迎えます。23年間の歴史を持つこのアウトレットモールは、「マリンピアリゾート」として新たに生まれ変わり、ショッピングだけでなく、アクティビティや食体験を含む、非日常のリゾート体験を提供することを目指しています。

景勝地の魅力を最大限に活用した「ラグーンコミュニティパーク」

新生マリンピア神戸の最大の特徴は、その立地を活かした「ラグーンコミュニティパーク」です。明石海峡大橋や淡路島を望む絶好のロケーションに設けられたこのパークは、海水を引き込んだ人工池「ラグーン」を中心に、カヤックやビーチバレー、ボルダリングなど、多彩なアクティビティを提供します。これにより、家族連れや観光客にとって、長時間の滞在を促す仕掛けが整えられています。

特に注目すべきは「KOBEフードリゾートゾーン」です。神戸の人気飲食店ブランド「トゥーストゥース」が手がける新たな旗艦店や、約200席を誇るリゾートBBQスペース「ラグーン BBQ クラブ」が登場し、訪れる人々に新たなグルメ体験を提供します。これらの施設は、単なる買い物の場を超えて、訪れる人々に「ハレノニチジョウ」を感じさせる空間を提供することを目指しています。

「レゴストア」神戸初登場 – パーソナライズされた体験が魅力

また、新しい体験を提供する店舗として、「レゴストア」が関西初出店します。この「レゴストア 三井アウトレットパーク マリンピア神戸店」では、オリジナルのミニフィギュアを組み立てたり、レゴブロックの詰め放題を楽しむことができます。特に注目すべきは、日本で唯一の「レゴ認定プロビルダー」による作品の展示で、来店客にインスピレーションを与える空間となっています。

交通アクセスと集客戦略 – 持続可能な成長を目指して

交通アクセスの良さもマリンピア神戸の強みです。国道2号線に面し、JR神戸線「垂水駅」から徒歩9分という立地に加え、第二神明道路のインターチェンジも至近にあります。しかし、広域からの車利用客の増加に伴う渋滞が懸念されているため、公共交通機関の利用促進策が講じられています。具体的には、公共交通機関を利用した来場者に対する買い物券の進呈や、垂水駅からのシャトルバスの運行が予定されています。

中期目標300億円の売上高 – 瀬戸内海の魅力を最大限に

三井不動産は、新生マリンピア神戸の売上高を中期的に300億円と見込んでいます。これは、建て替え前のおよそ170億円から大幅な増収を狙うものであり、年間の入館者数を1000万人と設定しています。これには、買い物目的の700万人に加え、レジャー目的の訪問者を含めた目標が設定されています。

マリンピア神戸の再開発は、単なる商業施設のリニューアルに留まらず、地域経済の活性化や観光資源としての役割を担うものです。瀬戸内海の景勝地としての優位性を最大限に活用し、訪れる人々に新たな体験価値を提供することで、地域全体の魅力を高めることが期待されます。今後、どのような成長を遂げるのか、その動向から目が離せません。

[鈴木 美咲]