国際
2024年12月20日 12時40分
韓国政局の混乱と日韓関係の行方:尹政権の試練
韓国政局の混乱と日韓関係への影響:新たな緊張と期待
韓国の与党「国民の力」と最大野党「共に民主党」の支持率の差が、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後最大となった。この事態は、韓国国内の政治的不安定さを示すだけでなく、近隣諸国との外交関係にも影響を及ぼす可能性がある。特に日韓関係は、来年の国交正常化60周年に向けて新たな展開が期待される中、慎重な対応が求められている。
韓国ギャラップの調査によれば、「共に民主党」の支持率は尹政権発足後で最高となる48%に達し、一方で「国民の力」は24%に留まる。この背景には、弾劾訴追案の可決や尹大統領に対する内乱の疑いなど、複雑な政治的状況が影響している。特に、今回の支持率の変動は、朴槿恵(パク・クネ)元大統領の弾劾時と比較されるが、その時ほどの急激な下落は見られない。これは、韓国の有権者が過去の教訓を生かし、冷静な判断を下していることを示唆しているのかもしれない。
日韓関係の重要性と60周年に向けた期待
そんな中、日本政府は韓国との関係維持に腐心している。石破茂首相は、韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)首相との電話会談で、日韓関係の重要性を強調した。特に来年は国交正常化60周年を迎える年であり、この機会を利用して交流を一層活発化させる意向を示している。
日韓関係は過去数十年にわたり、政治的、経済的、文化的に密接なつながりを築いてきた。これらの関係は、北朝鮮の核・ミサイル開発など共通の安全保障上の課題に対する連携にも重要な役割を果たしている。現下の国際情勢を考慮すれば、日韓が協力して取り組むことは、地域の安定に寄与すると考えられる。
尹大統領の行方と韓国の未来
[伊藤 彩花]