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2024年12月22日 18時34分

【M-1グランプリ2024 敗者復活戦】マユリカが決勝へ!異例の決選投票を制した大逆転劇

漫才日本一を決める「M-1グランプリ2024」は、今年で記念すべき20回目。例年にも増して盛り上がりを見せる中、「あと少しで決勝に届かなかった…」という芸人たちが集結した“敗者復活戦”が、12月22日に東京・新宿住友ビルの三角広場で行われました。

今年は過去最高となる1万330組がエントリーしただけあって、準決勝敗退といえども実力者ばかり。そんな21組が、最後の1枚しかない“決勝行き切符”をかけて、4分間の漫才にすべてを懸ける真剣勝負を繰り広げました。

敗者復活戦はA・B・Cの3ブロックに分けて実施されました。これら3ブロックの勝者同士の対決によって、ついに決勝に進める“たった一組”が決まるという仕組みです。ちなみに各ブロックの審査は、会場に集まった500人の観客が担当。1組ずつネタが終わるたびに、「さっきまでの暫定勝者」と「今やった挑戦者」を比べて投票するスタイルが採用され、緊張感がハンパない空気に包まれていました。

さらに最終的なブロック勝者3組が出そろった段階で、M-1を知り尽くした芸人審査員5名――ウエストランド井口浩之さん、とろサーモン久保田かずのぶさん、トレンディエンジェル斎藤司さん、マヂカルラブリー野田クリスタルさん、そして錦鯉の渡辺隆さんがジャッジ。彼らの票をいちばん多く獲得したコンビが、めでたく決勝の舞台へと駆け上がる。

Aブロックの激闘は金魚番長

最初に行われたAブロックは、実力派や注目株がそろう熱い戦いになりました。特に「ダンビラムーチョ」「ドンテコルテ」「フースーヤ」「カベポスター」など、すでにいろんな大会で実績を積んでいる芸人たちが参戦。それぞれが個性的なネタを披露しました。

勝ち上がりを決めたのは金魚番長。最後の対戦相手となったカベポスターを相手に、51%対49%みたいなギリギリの勝負を制する場面もあって、「こんな接戦があるのか」と会場のボルテージは一気に最高潮。金魚番長の独特なテンポと、思わずツッコみたくなるボケ展開がウケにウケて、「これぞ漫才!」とばかりに笑いの渦を巻き起こしていました。

Bブロックはマユリカが怒涛の連勝

続くBブロックは、「勝ち上がるのはここじゃないか」という前評判の高いコンビが多く、ファンの期待も最大値。滝音やナイチンゲールダンス、家族チャーハンに男性ブランコなど、多彩な芸風が一斉に火を噴きました。

中でもひときわ目立ったのがマユリカ。落ち着いたボケと軽快なツッコミが絶妙で、勝負を決めるたびに観客から大きな拍手が沸き起こりました。決勝進出にあと一歩のところで涙をのんだ経験もある彼らだけに、ここで晴れてリベンジを果たすのか…という雰囲気が漂い始めたのです。最終的には豪快キャプテンなどを相手に、圧倒的な票差でBブロックを制覇し、ファイナルステージへの切符を手にしました。

Cブロックはインディアンスが勝利

そして最後のCブロックでは、シシガシラやオズワルド、スタミナパン、ひつじねいりなど、これまたクセの強い実力派がズラリ。どのコンビがブロック勝者になってもおかしくない白熱の連続でした。

なかでも「とにかく笑わせることに全力!」という姿勢が評価されたのが、インディアンス。スタミナパンとの接戦を見事に勝ち切ると、最終対戦ではひつじねいりと競り合い、最終的に51%対49%という紙一重の差でCブロックをもぎ取りました。会場のボルテージは最高潮に達し、「まさかインディアンスがここで来るとは!」という驚きの声が上がったほど。

最後の1枠をつかんだのは…マユリカ!

Aブロック=金魚番長、Bブロック=マユリカ、Cブロック=インディアンス――。この3組が決勝進出をかけて最終ラウンドに臨みました。ここで登場するのは、先ほど触れた芸人審査員の5名。まずは票が割れてもおかしくない名勝負だったのですが、なんとインディアンスとマユリカが激しく競り合う展開に。結果的に再投票という異例の展開を経て、マユリカが決勝行きの切符を手にすることになりました。

決戦投票での勝利が決まった瞬間、マユリカの2人は大喜び。惜しくも敗れたインディアンスも、晴れやかな笑顔で勝者を讃える姿が印象的でした。これで「M-1グランプリ2024」の決勝進出者はすべて出そろい、いよいよ“日本一の漫才師”を決める最終決戦の幕が上がります。

今年はすでに多数のダークホースが台頭しているだけに、「マユリカがどこまで食い込むのか」「他のファイナリストとの因縁バトルはあるのか」と気になる展開が盛りだくさん。誰もが「優勝候補」と言われるような実力を持つ今大会、果たして真の王者はどのコンビになるのか、期待は膨らむばかりです。

[佐藤 健一]

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