経済
2024年12月24日 07時50分

ハイテク株が光る!米株式市場、クリスマス前に続伸

ハイテク株が牽引する米株式市場、クリスマス控え続伸の理由

クリスマス休暇を目前に控え、ニューヨーク株式市場は静かながらも上昇基調を維持しています。ダウ工業株30種平均は3営業日続けて上昇し、前週末比66.69ドル高の4万2906.95ドルで取引を終えました。市場の雰囲気を象徴するかのように、ハイテク株がその堅調さを見せ、特にナスダック総合指数は192.29ポイント高の1万9764.89で引けました。

米経済指標の低迷とそれを上回る楽観論

この日の市場では、米民間調査会社コンファレンス・ボードが発表した12月の消費者景気信頼感指数が市場予想を下回り、序盤は売り注文が先行しました。さらに、11月の耐久消費財受注も思わしくない結果を示しました。これらの指標は米景気の減速を懸念させ、一時的に売り圧力を強めました。しかし、21日に成立したつなぎ予算が改めて意識され、米政府機関の一部閉鎖が回避されたことから、買い戻しの動きが強まりました。

市場参加者の間では、「米景気の先行きに対する楽観論が依然として強い」との見方が根強く、ダウは取引終盤にかけてプラス圏に浮上しました。この楽観論は、来年の景気回復への期待感を背景にしており、特にハイテク株への信頼感が高まっています。

ハイテク株の堅調さが市場を牽引

今回の続伸を牽引したのは、メタ・プラットフォームズやエヌビディア、テスラといった超大型ハイテク株、通称「マグニフィセント・セブン」です。これらの銘柄は軒並み上昇し、ナスダック総合指数を押し上げました。特にエヌビディアは3.7%の上昇を見せ、ハイテク株全体の堅調さを象徴しました。

この背景には、米連邦準備理事会(FRB)が来年の利下げ回数見通しを大幅に引き下げ、インフレ見通しを引き上げたことがあります。これにより金利の先行きに対する不透明感は増しましたが、ハイテク株が依然として市場の中心的な存在であることに変わりはありません。

年末に向けた市場の見通しと投資家心理

ノースライト・アセット・マネジメントのクリス・ザッカレリ最高投資責任者(CIO)は、投資家が金利見通しを修正する中でも、ハイテク関連株が依然として選好されていることを指摘しています。市場が若干の軌道修正を見せながらも、トレンドの多くは変わらず、ハイテク株を中心に据えた戦略が続いています。

このように、クリスマス休暇を前にした静かな市場の中でも、ハイテク株の動向が市場全体を動かしている状況です。年末に向けた市場の動きは、まるで冬の夜空に輝く星々のように、見逃せないものとなっています。

[松本 亮太]

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